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ダンゴ虫っぽいロボット作ってみた 二足歩行ロボットでνガンダムを作成してみた 火炎放射するお料理二足歩行ロボットを作ってみた スーパードルフィーが「トルコ行進曲」に合わせて踊る! 美少女ドールロボット 【MAD】珈琲を淹れさせてみた×ココロ【鏡音リン】 元動画はミリオンに 【V-Sido】赤い彗星のMSを市販機ベースでつくってみた ダンボールのシャアズゴ。 . nicovideoエラー ( 正しい動画URLを入力してください. )
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変身─ファイナルミッション─(8) ◆gry038wOvE ──……ここは? ──ここは、どこだ……? ──俺は……俺は、一体、どこにいるんだ……? ──そうか……ここは…… ──ここは、……宇宙か…… ──この俺が、かつて守ろうとした宇宙…… ──いや……違うか…… ──俺が、滅ぼそうとした宇宙だ…… ──だが、俺は……何故、ここに、こうして…… ◆ 「──くっ……こんな所まで飛ばしやがって……」 ウルトラマンノアとシャイニングウルトラマンゼロの二人の戦士の光線を同時に受けたベリアルは、最後まで自らの光線のエネルギーを緩めなかった。 結果、カイザーベリアルは、あの島を──そして、星を離れ、空から星を見下ろす宇宙まで飛ばされていたのだ。 一面が真っ暗な闇で、そこはあまりにも孤独に満ち溢れていた。 あの星以外には、どこにも生命などない……。 そして、ただ一つ生命があるあの星の命もまた、カイザーベリアルは滅ぼそうとしているのだ。 ──だが、それで良い。 ベリアルより才に満ち溢れ、幸せに恵まれたケンやゼロ──邪魔な物は全て消え去り、ベリアルはこの全宇宙で最強の存在となる。 「フフフフフフ……フッハッハッハッハッハッハ!!!!!!!」 宇宙から見下ろせば、あの星に浮かぶ小さな島など豆粒同然である。これまでの長い殺し合いも、最早、全宇宙の中のちっぽけな死に過ぎない。 その上にいるシャイニングウルトラマンゼロとウルトラマンノアの輝きだけが、どこか美しく地上にあった。 宇宙から地上を見下ろして「星」が輝いているというのは、なかなか面白い逆転現象であった。 ……それは、ベリアルの視力だからこそ、辛うじて見える物でったが。 ベリアルは、満月を背にしながら、それを、笑いながら見下ろしていた。 ──俺様の勝ちだ。 ベリアルは、この時、そう思っていた。 確かに、二人のウルトラマンの光線はあまりに強く、地上から吹き飛ばされ、こんな所まで来てしまった。その意味では、地上でのせめぎ合いは敗北と言って良く、今のままベリアルが戦っても勝ち目はなかっただろう。 しかし、エネルギー合戦での敗北──それは、却って幸いだったのだ。 「だが……ノア、ゼロ……俺様をここまで飛ばしてくれてありがとよ……!!」 この宇宙には、確かに生命はない。 だが、──死んだ者の魂がある「怪獣墓場」が存在する事もあり、斃された邪悪の魂が行きつく先は常に宇宙であった。 怪獣として宇宙を漂う、敗者。 この場において、その邪悪なる魂がひときわ強く、そして、何より、そんな怪獣たちと同じ世界で生きてきた戦士の邪悪な霊が居るとすれば──そう。 そこには、彼の邪心が残っていた──! 「────ダークザギッ!! ここで敗れたお前の力、借りるぜ!!」 ここは、ダークザギの魂が浮遊している場所だったのである──! 宇宙の果て、こんな場所にダークザギの怨念が残っているとは、ベリアルにとっても嬉しい誤算、そして最高の奇跡である。 かつて、ペリュドラとして怪獣たちの怨念と同化したベリアルにとっては、怪獣との同化が齎すパワーアップも充分に心得られている。 ゼロとノア──たとえ、あの二人のウルトラマンであっても、ダークザギとカイザーベリアルが融合した戦士には敵うまい。 カイザーベリアルは、その身にダークザギの怨念を取り込もうとする。 「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッ!!!!!」 叫びあげ、全身にダークザギの怨念を取り込んでいったベリアル。 その身体は少しずつ変質し、ベリアルらしい形を失っていった──しかし。 実際の所、試みは、ほぼ成功と言えた。 ダークザギの怨念は、ダークファウストやダークメフィスト、それから、この殺し合い以前に信じ行くに出現したビースト・ザ・ワンの力さえも加えて、カイザーベリアルの鎧へと変じ、変わった。 エネルギーをかなり消耗したはずだったカイザーベリアルの身体は、再びエネルギーをその身に宿し、自らの名を高らかに叫んだ。 「──そう、これが……」 最後の変身を遂げたカイザーベリアルが叫ぶ、その名は── 「──ダークルシフェルだ!!!!」 ダークルシフェル。 それは、未だドキュメントにない幻の怪物の名であった。 禍々しい黒の怪物に、浮きでた血管のような赤いラインが迸った、伝説のスペースビースト──それがルシフェル。だが、その能力は元々、ダークザギよりも遥かに高いと言われていた。 その両肩から巨大な羽根を生やすと、再び、あの星へとダークルシフェル──カイザーベリアルは降り立とうとする。 その速度は、ベリアルのこれまでの物から格段に挙がっている。 「ゼロ……それに、ガイアセイバーズ……!! 今度こそ貴様らの最後の時だ!!」 ◆ 「ダークルシフェル……だと!?」 ウルトラマンゼロが、空を見上げながら驚愕した。 これまで、あらゆる宇宙でまだその名前こそ確認されていたものの、絶対に姿を現さなかった怪物──それが、ダークルシフェル。 既にこの世界にはルシフェルは存在しえないとさえ思われていた。 だが、最強のウルティメイト・ダークザギと最強のダークウルトラマン・カイザーベリアルが融合する事によって、ルシフェルが再臨しようとしているのである。 それはまさしく、悪夢の出来事であった。 「──大丈夫だ」 だが、ふと、ノアの中で、誰かが声にして言った。 「敵がどんなに強くても、決して僕達は諦めない!!」 それは、孤門一輝である。 彼は、島に降り立とうとする怪物を強固な瞳でにらみつけ、迎え打とうとしている。 それは決して、敵の強さを甘く見ているからではない。 「ああ、やってやる──アイツがどこまで強くなろうと、最後に俺達が笑ってやる!!」 響良牙も。 「むしろ、相手が強いなら、こっちも強くなるだけだから!!」 高町ヴィヴィオも。 「アイツを倒して、俺も絶対決め台詞を言ってやるぜ!!」 涼村暁も。 「最後まで人間を守り抜くのが、俺たちの使命だ!!」 涼邑零も。 「世界に新しい記憶を刻んでいく僕達を、誰も止める事なんてできない!!」 フィリップも。 「そう、希望が私たちにある限り、私たちは負けない!!」 蒼乃美希も。 「私たちはこの戦いを変えるんです!!」 花咲つぼみも。 「私たちが正しいと思う未来の為に……!!」 レイジングハート・エクセリオンも。 「人間の、全ての生き物たちの、自由と平和の為に……俺たちはお前を倒す!!」 左翔太郎も。 「──見てな、最高に変わってるだろ……あたしたち!!」 佐倉杏子も。 ここにいる誰もが、これから戦うべき相手に、恐れもせず、怯みもしない。 ウルトラマンゼロは、そんな人々の姿をじっと眺めていた。 彼自身の決意もまた、ダークルシフェルを前に怯む事はなかったが、それでも──そんな人々の姿を、ゼロはいつまでも見たいと思った。 そして、彼は決意する。 「──ああ、そう来なくっちゃな!! 俺も最後まで、お前たちと一緒に戦うぜ!!」 そう、彼らと共に戦う事をだ。 ウルトラマンゼロが、小さな光の球となり、ガイアセイバーズ・ノアのエナジーコアへと場所を移した。 ウルトラマン同士が融合する──その経験は、かつて一度、ハイパーゼットンとの戦いでも試みた事であった。 「──よっしゃ、いくぜ!!」 しかし、ノアの姿は全く、変わらない。 それだけのノアの力が絶大であるという事でもあり、それは既にガイアセイバーズという戦士の総体としての姿であるという事でもあった。 ゼロもそれを受け入れた。 シャイニングウルトラマンゼロを取りこんだノアは、更にその力を増す──これまでに見た事のない未知の力の戦士へと、“変わる”。 ◆ ダークルシフェルは、その羽根を広げながら、地上に降り立った。 それは、さながら堕天使が空から降りてくるようだった。 それと同時に、空は深い闇に包まれ、先ほどまでの白夜の空は、まるで消え去ってしまったかのようだった。 「キシャァァァァァァァァァァァァァァウーーーーーーッ」 ホラーのような怪物にも似ていた。 しかし、その中からカイザーベリアルの意識が消えているというわけではない。 確実にカイザーベリアルの意思を持ちながら、絶大な力が自らの中にある確信を持って、ガイアセイバーズ・ノアと戦おうとする怪物だった。 羽根を地上で大きく広げる──その姿を見て、ノアも構える。 「──みんな……僕たちも、変身するんだ!!」 フィリップが叫んだ。 全員が、フィリップの声に納得して、無言で頷き、ダークルシフェルとの戦いを始めようとしていた。 「──ハアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!」 再び、グリッダー化した時のように、ノアの身体は金色の光を放っていく。 これ以上光り輝く事などないはずのノアは、それでも尚、自らの姿を進化させようと──いや。 その全身を丸ごと包んだ金色の光の中で、ノアは──想いを通じて別の戦士へと“変身”しようとしていた。 そして、その光が次の瞬間、脱皮するようにして一瞬で解き放たれていく。 「ハァッ!! ──」 ──そこにあった姿は。 「仮面ライダー──!!」 仮面ライダーダブル サイクロンジョーカーゴールドエクストリーム! かつて、風都タワーにて、世界中の人間を全て死者兵士ネクロオーバーへと変えようとした仮面ライダーエターナルとの決戦の際、初めて仮面ライダーダブルが変身した金色の姿であった。 ノアはここで戦う全てのデュナミストたちの想いを全て受け入れ、その姿に変身を果たしたのである。 ノアイージスは、風車のような六つの羽根へと姿を変え、ノアの中にいる左翔太郎とフィリップがその指先をカイザールシフェルへと向ける。 「仮面ライダー……だと!?」 巨大な一筋の風が吹き、ノアを攻撃しようと歩み出たルシフェルの身体を止めた。 「悪の化身、カイザーベリアル、いや……ダークルシフェル!!」 「僕達は、最後までお前と戦う……!!」 ────さあ、お前の罪を数えろ!!!!!!!!!!! ダークルシフェルとさえも並ぶ巨体でそう叫んだノア・ダブル。 巨体でウルトラマンのように構え、ルシフェルとの戦闘を続けようとするノア・ダブルの姿に、ルシフェルもまた驚きを隠せずにいた。 高い声で鳴くような雄叫びを上げた。 ウルトラマンノアの能力や奇跡は幾つも聞いているが、しかし、まさかその姿を仮面ライダーに変える事まで出来るとは──。 しかし、そんな事でルシフェルの戦意は微塵も削がれない。 「──フンッ、戦いの勝者には、罪なんてねえんだよッッッ!!!」 ルシフェルは、その両翼で風を払い、敢然とノア・ダブルに向かっていった。 地面が揺れ、怪獣と化したベリアルが襲い掛かって来る。 その拳が固く握られている──。 「なら来いよっ! 罪を罪と思わない奴らは、俺たちが罰を与える!」 ノア・ダブルもまた、真っ向から攻撃を仕掛けてくるルシフェルに向かって身体を揺らして駆け出し、その右拳を固く握った。 共に、敵を打擲しようと、立ち向かうノア・ダブルとルシフェル。 その距離がゼロに縮まった時──ノア・ダブルの右拳が、ルシフェルの拳よりも先に、敵の胸元へと叩きつけられた。 「グアッ……!!」 クロスカウンターとなりかけたルシフェルの右拳がノア・ダブルへと届く前に、ノア・ダブルの右拳の膨大なエネルギーがルシフェルを数百メートル吹き飛ばす。 空を泳いだルシフェルの身体は、そのまま地面に叩きつけられる。 「何ッッ……!!」 一瞬の攻防であった。 ダークルシフェルは地面を泳ぐようにして再び身体を立て直すが、そんなダークルシフェルの前には、既にノアが距離を縮めている。 ──ノアは、既にダブルから別の姿へと変身していた。 「ハァァァァッ!!」 『五代、一条──……力を借りる! みんなの笑顔を守る為に──!!』 それは、仮面ライダークウガ ライジングアルティメットフォームである。 記録上では五代雄介が一度も変身していないが──しかし、アマダムが再現できる仮面ライダークウガの限界の姿。 かつて、ン・ダグバ・ゼバとの決戦で涙を流した五代のように──この暴力に涙を流したのは誰だっただろうか。 優勢であれ、誰かは心の中で涙を流しながら、ダークルシフェルに一撃を叩きつけた。 「おおりゃあああああああッッッ!!!!」 ルシフェルは耐える。 今度は先ほどのように、こちらが強い勢いを出していない為、ガードをすれば吹き飛ばされる事はなかった。 しかし、ルシフェルの中には重たい電撃の一撃と、先ほどの攻撃の残留ダメージが合わさり、かなりの負荷がかかっていた。 「……ッ!! ハァァァァァァァーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」 ダークルシフェルの咥内から、膨大な空気の嵐がノア・クウガに向けて吐き出された。 彼の吐き出す空気は邪気に塗れ、小さな爆弾を散りばめたように空中で爆ぜた。 「くっ……──」 ノア・クウガも少し怯み、右腕で身体を隠すように仰け反りながら、後方へと倒れかける。 しかし、バランスを取り戻し、ルシフェルの放った邪悪な風を、そのまま胸部のアマダムで吸収していった。 アマダムが徐々に回転し、だんだんとその姿を、最初の仮面ライダーが使っていたタイフーンへと変えて行った。 『ライダーの真骨頂は、クウガとダブルだけじゃない!!』 「──トォォォォォッ!!!」 仮面ライダー新1号。 飛蝗の改造人間にして、人間の自由と平和を守り続けた伝説の仮面ライダーの姿が、ここに顕現する。 マフラーをなびかせ、仮面ライダーはダークルシフェルの肩にチョップを叩きこみ、更に胸部に向けてパンチを叩きこむ。 元祖にして、最強の仮面ライダーの一撃は、ダークルシフェルの身体を、更に後方にまで吹き飛ばしていく。 「ぐっ……!!」 ダークルシフェルが転がった所に向けて、巨大なノア・仮面ライダーは身体を揺らしながら、駆けだしていった。 ダークルシフェルの瞳に見えたのは、一人の仮面ライダーが向かい来る姿ではなかった。彼と並び、合流しようとするように、その両脇から現れる二人の仮面ライダーの影。 それは、先ほど自らに一撃ずつ与えた、仮面ライダークウガと仮面ライダーダブルの姿に他ならなかった。 仮面ライダーダブル サイクロンジョーカーエクストリーム。 仮面ライダークウガ ライジングアルティメットフォーム。 仮面ライダー新1号。 三つの仮面ライダーの姿が重なり、飛び上がる。 ──そして。 「──ライダァァァァァァァァキィィィィィィィィィィィック!!!!!」 ライダーキック。 数々の敵を葬って来た、仮面ライダー最強の必殺技が、ダークルシフェルに向けて降り立って来ようとしていたのである。 それは、さながら流星を描くようにして、ダークルシフェルの頭部に激突する。 電流を頭に受けたような強い衝撃が、ダークルシフェルを襲った。 「ぐっ……ぐあああああああああああああああああああっっっ!!!!!!!!!」 全身に電流の光を浮かばせたまま、ダークルシフェルは雄叫びをあげる。 ダークルシフェルへと進化したというのに、能力はむしろ──低まっているという実感が、カイザーベリアルとしての彼の中には在った。 彼の周囲は、ライダーキックのエネルギーを受けて燃え上がり、ダークルシフェルが生きているのはむしろ奇跡とも言えるシチュエーションを作り上げている。 「──なっ……一体、何故が……どうなってやがるッ!!?」 ルシフェルは蠢きながら、考えた。──確かにノアは強いが、それだけではない。 今の自分の出せる実力は、先ほどまでよりもむしろ劣化しているという実感が、ベリアルの中には湧いている。 しかし、その疑問の答えが返って来るより前に、ノアは更なる変身を遂げる。 『──Dボゥイ!! 相羽タカヤ、力を貸してくれ……!!』 「──ブラスターテッカマン!!」 ブラスターテッカマンブレード。 自分の記憶さえも引き換えにして、ラダムたちと──己の家族たちと戦い続ける道を選び続けた宇宙の騎士の姿を、借りる。 彼ら……相羽一家やモロトフの力を借りて、ブラスター化を許された巨大なノアは、そのエネルギーを充填する。 「──ブラスター・ボルテッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!」 ブラスターボルテッカの灼熱が一斉にダークルシフェルへと押し寄せた。 それは、雪崩のようにルシフェルの身体を一斉に包み隠してしまう。 それでも、ルシフェルはまだ、その尋常ならざる耐久性と能力によって、まだ立ち上がっていた。 『あたしたちの絆……!! 力を貸してくれ、黄金の風を起こす為に……!!』 「魔法少女──!!」 ──来たる絶望のワルプルギスの夜に、宇宙の因果さえも捻じ曲げる願いを叶えた少女の姿を、象った。 『鋼牙……!! 俺は、お前が伝えた使命を忘れない……陰我を断ち切る!!』 「黄金騎士──!!」 ──ホラーの始祖メシアを倒す為に、守りし者と英霊の想いを受けて姿を変えた翼の牙狼の姿を、象った。 『ラブ、ブッキー、せつな……!! あなたたちの遺した想い、私が受け取る……!!』 「スーパープリキュア──!!」 ──たくさんの人々の希望をミラクルライトで受けたプリキュアがブラックホールを浄化する姿を、象った。 「全侍合体──!!」 ──人々の想いが込められた折神たちが全て集った、最強の侍巨人の姿を、象った。 全てのノアは、次々にダークルシフェルを押していく。 ノアはルシフェルから一撃も受けず、また、ルシフェルがそれらの攻撃で倒れる事も遂に無かった。 そのあまりの優勢に、人々は大きな希望を取り戻していく。 そして、それによってルシフェルは更に弱くなり、ノアは更に強くなっていく。そんな悪循環の中でルシフェルは、萎れながらも戦い続けていた。 彼の内の野望は、簡単に消える物ではない。 しかし、最早、その戦闘力の格差と、これから起きる結果は、歴然であった──。 「──シュッ!!」 ノアは、まだ無傷で構え続けていた。 まだいくらでも変身が出来る──変わり続ける事が出来る。 そして、戦える。 ダークルシフェルと化したカイザーベリアルの反撃にも、どこまでも持ちこたえる事が出来る──と。 「何故だ……何故、ルシフェルになった俺様をこんなにも簡単に超えやがるッ……!!」 しかし、ベリアルにはそれが決して納得できなかった。 何故、ノアやゼロに自らが勝てないのか──と。 「……まさか」 だが、戦士たちの最強の必殺技を身に受け、体から煙をあげて、尚立ち上がろうとするベリアルは、この長時間の戦闘によってか、内心の疑問が少しずつ氷解していくのを感じてもいた。 慣れ始めた戦闘でこそ、ようやく、「ダークルシフェル」という力そのものの弱点を強く理解し始めたようであった。 なるほど──ベリアルは、悟る。 「──……そうか、貴様かァァァァァァ!!!」 一体、何が今のベリアルを邪魔しているのか──その事に、ベリアルは、ようやく、気が付いたのだった。 先ほどまでの自分と大きく違う性質を持つ力、それは一つだ。 ダークルシフェルになる前には無かった物が邪魔しているという回答が殆ど正しいと言えるだろう。 だとすれば、それは── 「──ダークザギィィィッ……!! 貴様が俺様の邪魔をォォォォォォ!!」 そう──宇宙で新たに得たダークザギの邪念と魂に違いなかった。 それが、カイザーベリアルを拒絶し、今、カイザーベリアルの肉体を弱体化させようと、パワーをセーブしていたのだ。 ノア・ダブルとの戦闘時、クロスカウンターにさえならなかったのもまた、他ならぬザギの邪魔立てのせいであり、ダークルシフェルとして知らず知らずの内にカイザーベリアルの身体を乗っ取っていたザギの意志である。 その名前を大声で叫んだベリアルに、ノアも微かに動揺した。 「シュ……!?」 『ダークザギ……だって!?』 孤門一輝は、その名を口にした。 彼にとって、ダークザギとは、つまり、石堀光彦の名前にも直結する。 共に戦ったナイトレイダーの隊員であり、その正体は、ずっと仲間を欺きながらスペースビーストによる暗躍を企てて来た男。 だが、やはり──長い間の仲間意識があったのも、事実であった。 心の内は、彼に対しても少し複雑な感情を寄せざるを得ない。ダークザギを葬ったのは、他ならぬ孤門隊員であったが。 『奴がいるのか、ザギが……!?』 『石堀さん──』 涼村暁と、花咲つぼみがそれぞれ、憮然としながら口を開いた。 他の全員は、唖然とした表情で、ここでダークザギの名前が出て来た事が、わけがわからないという様子であった。 かつての強敵ダークザギが復活しようとしている、という事なのかと。 些か戦慄しながら、僅かな時間は過ぎ去った。 ──そして、やがて、口を閉ざしていたはずの死者・ザギが答えた。 『ようやくわかったか……ベリアル!』 ……ダークルシフェルの中から聞こえた声は、石堀光彦の声に他ならない。 やはり、その口調はダークザギとしての歪んだ、人の物とは思えない声質を伴っていた。 不死の存在であり、情報因子から再生──憑依する事が出来るダークザギにとっては、あの一度の死など大きな物ではない。 むしろ、怨念という立派な情報因子を取りこんだというのが大きなミスであった。 ──ダークルシフェルとして融合した時に、ダークザギの情報が修復されてもおかしな話ではないのである。 「貴様……何故、俺様の邪魔をするッ!! 絶望の勝利って奴が見たくねえのかッ!」 ダークルシフェルの、まるで一人芝居のような怒り。 その場にいる全員は勿論、外の世界にまで響き渡っている、ベリアルとザギとの対話である。しかし、傍目には、ダークルシフェルは自分自身、ただ一人で喋り続けているようにしか見えなかっただろう。 ダークルシフェルの中にも、ノアと同じように複数の戦士が融合しており、お互いに分裂を興そうとしているのだった。 『──俺は何者にも利用されない……!! 貴様に利用されるくらいならば、ダークルシフェルなど、消し去ってくれる……!!』 彼の中の「ダークザギ」が、再びベリアルに答えた。 それが本心からの言葉であるのかは、結局のところ、誰にもわからない事だった。 ダークザギの情報因子は、ダークルシフェルとして、ベリアルの身体を逆に乗っ取り、その自由を奪っていく。 「そうか……やはり貴様が──貴様が俺様の力をおおおッッ!!」 『──俺は全てを無に返す存在……! 貴様の力も無に返していくだけだ!!』 そして、怒りに燃え、ダークルシフェルの姿は、アメーバが分裂するように動いた。 それは、不自然に形を変えていった。 ベリアルは、今、必死に形を変えて、ダークザギの妨害から逃れ、独立しようとしているのである。 『俺を取り込もうとしたのが、運の尽きだ、ベリアル……!!』 ダークルシフェルとしてザギと融合した時点で、カイザーベリアルにはむしろ大きなハンデを敵に与えてしまったのと同義だ。 もし、ダークザギの意識がこのまま、完全にカイザーベリアルを乗っ取ってノアと戦う道を選んだならば、またノアとの間に生じるパワーバランスは変動したかもしれないが、ベリアルの意識が強く反映されたルシフェルには、これが限界であった。 ザギもベリアルを完全には乗っ取れず、ベリアルもまたザギを従える事が出来ず、中途半端な力しか発揮できない──それが、ダークルシフェル。 「奴は、相棒に……仲間に、恵まれてなかった、ってわけか……」 左翔太郎が呟いた。ダークルシフェルのそれは、仮面ライダーダブルと比べ、あまりに杜撰なコンビネーションだったと言えよう。 「……仲間っていうのは、利用するものじゃない……」 「支え合い、助け合うもの……」 最後に頼れるのは、信じられる仲間──それは、ここにいる全員がよく知っている。 自壊を始めようとするルシフェルをただ見送ろうとしたノアであったが、そんな時──ルシフェルから、声が発された。 『──そうだ……やれ、暁……!! そして、孤門……!!』 ふと見れば、それは石堀の声であり──変質するルシフェルの形状は、石堀光彦の顔を象っている。 「……!?」 彼は、わざわざ二人の男を名指しした。 その事実に驚きながらも、涼村暁と孤門一輝は、どこか納得したように彼の瞳を見つめた。 その表情は苦渋に満ちながらも、驚く暁と孤門に向けて頷いているように見えた。 「──石堀!?」 「石堀さん……!!」 二人は、それをダークザギ、とは呼ばなかった。 彼らにとって、ザギとして対峙した時間より遥か長く相手にしていた、石堀光彦という男の表情をわざわざ象った理由──それはわからない。 しかし、その理由を何となく想像した二人は、ザギと呼ぶ事が出来なかった。 『俺が動きを封じている隙に、コイツを消せ──!!』 彼の指示は、それだけだった。 ただ、動かずに、ダークルシフェルの行く末を見守ろうとしていたノアに向けて、せかすようにしてそう言う。 自分が抑え込める時間が僅かであると、そう悟ったのだろう。 「──……わかったぜ、石堀!」 暁が、言った。 なんだかんだで、石堀光彦といた時間は暁にとっても楽しかった……と言えなくもない。 とんでもない奴で、大事な仲間を殺した仇でもあった。ちょっと感じてた友情みたいなものを裏切った奴でもあった。 だが、最後の指示くらいは──聞いてやる。 『早くしろ!! こいつを、早く、無に返せッ! 時間がない……躊躇うな……俺を誰だと思っている!! ────そして、貴様らは、一体、何者だ!!』 押さえつけられる時間が僅かであるのか、彼はそう言った。 ダークザギの持つ力を、カイザーベリアルが上回ろうとしているのである。 急がなければ、 「──石堀隊員……こちら孤門。────了解!!」 目の前にいるのは、ナイトレイダー兼ガイアセイバーズの石堀隊員。 ここにいるのは、ナイトレイダー兼ガイアセイバーズの孤門隊員。 孤門一輝は、この時──そう思っていた。 『──』 故に、それはナイトレイダー式の敬礼で。 それが、ダークザギを──石堀光彦を、少し驚かせ、彼の目を見開かせた。 しかし、孤門一輝がしようとしている事を──石堀は理解した。 『──……行け、負けるな……孤門隊長──ガイアセイバーズ!!』 カイザーベリアルの身体を押さえつけながら、石堀は微かに微笑む。 そして、その時であった。 宿敵ウルトラマンノアだったものが、覚悟を決めて、再び黄金の光に身を包み、その姿を歴戦の勇士の一人の姿に、──“変身”したのであった。 「────宇宙に咲く、大輪の花!!」 巨大な悪の浄化さえも可能とする、ハートキャッチプリキュアの最強の姿──かつて、デューンとの最終決戦で変身した、最大の浄化力を持つ最強のプリキュア・無限シルエットであった。 まだ、ここにいる花咲つぼみにとっては、記憶の中に変身した覚えがあっても、その実感がない姿──。 そして、彼らが望み続けている「助け合い」への変身を実現するものが、この無限シルエットという戦士──。 「無限の力と無限の愛を持つ星の瞳のプリキュア……!! ハートキャッチプリキュア────無限シルエット!!!!!!」 ダークザギとカイザーベリアルをも──悪の化身をも包み込む、絶世の女神は、その拳を振り上げ、ダークルシフェルの顔面に叩きつけた。 白いベールが揺れ、不思議と痛みのないパンチが、ダークルシフェルの闇を消し去って行く……。 本来なら、この惑星よりも遥かに大きいはずのこの無限シルエットであるが、その心の内だけは、やはり、宇宙よりも広い愛を納めていた。 「憎しみは自分を傷つけるだけ……くらえこの愛、プリキュア──拳パンチ!!!!!!」 それをその身に受けながら────ベリアルとザギは、浄化されていく。 それはノアのエネルギーの全てを使い果たし、次の瞬間には全員の変身を解除させた。 彼らの中にあった変身エネルギーの殆どが枯れ果て、中には、変身の為の道具を手に取っても変身できなくなる体質に変わってしまった者もいた。 ──変身が解除されれば消える事になっていたフィリップもまた、この時、どこかに消えてしまった。 戦士たちが、それぞれ、地面に転げ落ちて行く。 『石堀……お前の最後、ちょっとだけ俺たちの仲間っぽかったりしたぜ……──』 ──ひとまず、ノアとルシフェルの戦いは、ここで終わりを告げた。 ◆ ──かつて、生み出された生命があった。 星を救った英雄ウルトラマンノアの模造品。 何故、生まれたのかもわからないまま──悪の道に堕ちたウルティノイド。 『────……ああ、……そうか……これが、俺の、本当の使命、だった、か……』 かつて、無として消えた彼は、この時、無限シルエットの浄化力を受け、少しだけ心に満ち足りた物を感じながら、再び消滅した。 ◆ 「ウガァァァァァ……!!!」 地上で、弱ったカイザーベリアルが吼える。 いや、それはカイザーベリアルではなかった。 かつてウルトラ戦士として戦った、赤と銀のアーリースタイルにまで、姿が巻き戻ったウルトラマンベリアルの姿である。 「ウウウウウウウッッ……」 巨体を揺らし、自らにあったウルトラ戦士としての善意と、カイザーベリアルとしての悪意のせめぎ合いの中で、微かにだが、悪意が押し返そうとしているのが、今のベリアルの姿であった。 ノア・無限シルエットの拳パンチの直撃は、ダークザギを盾にするようにして回避したが、それでもその慈愛の塊は、ベリアルに確かな葛藤を与えている。 「くっ……まだ……まだ戦うつもりなのか……あいつも……」 変身が解除された戦士たちは、朝日が昇り始めた空をバックにしながら蠢くウルトラマンベリアルを、ぼろぼろの身体で倒れながら、見上げていた。 これがかつてのベリアル──と、少し思いながら。 「おのれ……ダークザギィィィッ!!!!! ガイアセイバーズゥゥゥゥゥッッッ!!!!!!!!! ゼロォォォォォォ……!!!!! グアアアアアアアッ……!!!!!」 あらゆる戦士への怨念を抱きながら、まだ力を余らせているベリアル。 たとえ、姿が戻っても、ベリアルの中に降り積もった怨念はそのままだった。ベリアルはやはり、急激に善意が湧きあがってくる反動で、微かな悪意が肥大化しようと反抗しているに過ぎないのだが──それでも、ガイアセイバーズを殺すという意志が残っている。 ベリアルがどれだけ弱っているとしても、変身できない彼らには、もはや成す術は無かった。 「……まだ憎しみに囚われ続けるのか──ベリアル!」 カラータイマーが鳴り響き、自らも膝をつく中で、ゼロがそう叫んだ。 やはり彼ももう戦闘能力は残っておらず、ベリアルの怨念を振り払う事や倒す事は叶わないだろう。 そして、何より、ここで倒してしまう事は、ベリアルに与えられた一撃──慈愛を否定してしまう事に他ならなかった。 かつて出会ったウルトラマン、慈愛の戦士コスモスと同じ理想を、ベリアルにまで掲げようとして、そして、ここまでベリアルを葛藤させているプリキュアという戦士たちの想いを……。 「……ガイアセイバーズ、そしてゼロ……! こうなったら、貴様らも道連れだ……最後の力で貴様らもろともこの世界を潰してやるッッ!!!!」 「──!?」 ──だが、ベリアルは無情であった。 残っている僅かな力を右腕に充填する。そこから放った闇弾で、この地上にいる小さな人間たちを一斉に消し去ろうとしたのだ。 勿論、これを受ければ、人間たちは一たまりもないに違いない。 その場が戦慄した──そして、ベリアルに仇なす者の叫びがあがった。 「……くそ、なんでだよ……ベリアル!! お前だって、ウルトラマンだろォがァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーッ!!」 ゼロが、残り僅かな体力を振り絞り、小さな人間たちの前に立ったのである。 それは、ウルトラ戦士として刻み込まれた、地球人を守る本能と使命の齎した結果と言っていい。──気づけばそうしてしまうのが彼らの性だった。 それに抗う戦士は、ただ一人。──ここにいる、「ベリアル」という名のウルトラマンだけであった。 「くっ……!!」 地球人を庇ったゼロの身体に、ベリアルの一撃が直撃する。 ゼロの身体は大きく吹き飛ばされ、地面に落下した。 「ぐあああああああああああああああああああああああッッッ!!!!!!!」 「ゼロ!!!!!」 ゼロの巨体が大きく倒れ、大地が揺れる。シフォンを抱く美希が、ゼロに向けて絶叫する。 しかし、今の一撃で、ベリアルも大きく体力を消耗したらしく、最充填には時間がかかりそうだ。 「グゥッ……まだだ……次こそ貴様らを葬ってやる……!!」 とはいえ、やはり──対抗策が無い今、次にベリアルがまた自分たちを攻撃して来れば、全員、それと同時に死ぬ事になる。 ほとんどのメンバーの体力が尽きかけていた。 「……くっ……あと一歩だったのに……!!」 ヴィヴィオが言って、ベリアルを見上げた。 全員、変身が解除され、闘う術は残っていない。ヴィヴィオもクリスの力を借りられるほどの魔力が残っていない。 変身。それが、それぞれの力を最大限に高め続けていたが、それが出来ない今となっては──と、誰もが、少し挫けかけた。 「いや」 ────しかし。 最後の最後で──ある一人の男が、口を開いた。 「……みんな、待ってくれ」 そこにいたのは、響良牙である。 全員がぼろぼろの身体と着衣で倒れこんでいる中、良牙だけは、よろよろになりながらも一人、立っていた。 「俺は……まだ何とかなる……」 そう、彼だけは、変身をしなくても戦える。 元々、彼にとっての変身は、むしろ戦闘能力を格段に低くする、“小豚”などへの変身である。今やそれも克服し、一人の人間として戦えるのだ。 「……だから、やってやるよ……俺が、最後に……一撃……」 それだけではない。 彼は、むしろ──“変身”などという物を、煩わしいとさえ思っていたのかもしれない。 彼がこれから行う変身は、ただ一つでいい。 たとえ、これからここにいる誰もが、一生、仮面ライダーやウルトラマンやプリキュアに変身できないとしても、 「────俺たちの、とっておきでな!」 良牙の背を見ながら、それぞれが少し押し黙った。 そんな時に、翔太郎が、彼の背に向けて言った。 「……今度は、信じていいんだな? 良牙……」 先ほどの巨大化の事も忘れてはいないが、今度の良牙は先ほどよりもずっと本気に見えた。──その後ろ姿が、男の後ろ姿に見えたからだ。 それは信頼できる男だけに許された男の背中だった。 「ああ……。元の世界のダチに教わった技が……まだ残ってるんだ──!!」 良牙は、敵ではなく──味方の方に向き直って言った。 それもまた、男の顔であった。友との約束を果たす為に、今、巨大な敵に立ち向かおうと言う、まさにそんな男の強い意志が作り上げている精悍な顔である。 翔太郎は、自分が女だったら惚れちまうだろうな、などと思いながらも、笑いはせずに、彼の言葉を聞きいれた。 誰もが──彼の言葉を耳に入れていた。 ウルトラマンベリアルの手に、闇の波動が溜まっていった。 「俺も、こいつを必ず奴にぶつけるって約束した……まさかここでこんなチャンスが巡って来るなんて思わなかったぜ……」 それから、良牙は、ゆっくりと、一人の少女のもとまで歩いて行った。 そして、そこで、立ち止まり──少女の手を強く握った。 「──……なあ、つぼみ。最後に、俺の手に、つぼみの力を分けてくれ」 花咲つぼみ。 これまで、長い間、響良牙とともに行動してきたプリキュアの少女。 あらゆる戦いを共に乗り越え、共に泣いた──ここに来てから良牙が出会った中で、最も親しかった相手だ。 今、良牙には彼女の力が必要だった。 ムースに技を受けた時から、花咲つぼみという少女が持ち続けている感情が必要になると思っていたのだ。 そして、それは、今や確信だったのである。 「私、ですか……?」 「きみの力が必要なんだ……。 奴を最後に倒すのは──いや、救うのは、つぼみ……きみの力なんだ!!」 普段の良牙は、こう言い直したりはしなかった。 いつも、敵を倒す事ばかりを考えていた──それは、格闘家として戦い続けた男であるが故、仕方のない事かもしれない。 だが、今、彼は、あの強敵を「救う」と言ったのだ。──つぼみと同じに。 「……」 つぼみは、悩むというより、少し戸惑うように、良牙の目を見つめた。 その瞳を見ていると、どこかつぼみも切ない気持ちになるが、それでも逸らす事は無かった。 そして──つぼみは決意する。 何が、良牙の力になるのかは、つぼみにはわからなかったが、それでも良い。 良牙の力になれるのなら。 「どういう事かはわからないけど……わかりました」 「ありがとう、つぼみ」 礼を言うと、良牙はつぼみの手を握ったまま、少しの間目を瞑った。 その間、つぼみは何も考えなかった。 ただ、二人の時間が止まり──良牙とつぼみの、これまでの戦いと日常の軌跡が、次々と頭の中に浮かんでくるだけだった。 (──) 五代雄介の死地で墓を見舞った事。 一条薫とつぼみと良牙の三人で行動していた間の事。 仮面ライダーエターナルと戦い、二人のライダーの最後を見届けた時の事。 冴島鋼牙という男の事。 ダークプリキュアが仲間になった時の事。 美樹さやかを救いに行こうとした時の事。 天道あかねと戦う事になり、そしてその死を見送った時の事。 共に戦い、共に笑い、共に泣き、成長した。 大事な友達をなくしていく悲しみに耐えられたのは──お互いに支え合う事が出来たからに違いない。 長い時間が過ぎ去ったような実感があった……しかし。 「ガイアセイバーズぅ……!!」 空から、声が聞こえ、その時間は終わりを告げた。 ウルトラマンベリアルが、次の一撃を放とうとしているのだ。──あの手が振り下ろされれば、巨大な闇が彼らを包み込むと同時に、ベリアルも、ガイアセイバーズも、誰も彼もが最後を迎える事になるだろう。 「あっ……」 良牙の手は、戦いの為に、つぼみの手を離れた。 その手が離れた時、不思議と、良牙とはもう会えないような……そんな気持ちがした。 手に残ったぬくもりが冷めていく前に、良牙が叫んだ。 「──よし……見てろ、ベリアル!!」 良牙の高らかな叫びと共に、つぼみは今の時間に引き戻される。 この時に、こんな悪い予感がしているのは──おそらくつぼみだけだっただろう。 誰もが良牙を信じている。 つぼみも、良牙を信じている。──だが。 「もう上ッ面だけの変身なんざ必要ねえ……!! 俺は、このまま戦う……!!」 ベリアルが、闇の弾丸を地上に向けて放った。 しかし、良牙はその前に立ったまま、まるでその闇弾に向かっていくように、地面を蹴とばして、思い切り飛び上がる──。 その拳が、ベリアルの放った攻撃にぶつかった。 生身の人間の身体ならば、ベリアルの攻撃を前に一瞬で蒸発しても何らおかしい事ではない。 しかし、良牙のエネルギーは、その闇に打ち勝とうと前に押し進んでいる。 「これが、全宇宙を支配した男さえも超える、変わらない人間の力────!!!」 そう──この拳には、つぼみから受け継いだ力があるのだから。 彼女が──いや、乱馬も、ムースも、あかねも、良牙も。 誰もが持っていた、想いが込められているのだから。 「俺が、乱馬や、ムースや、あかねさんや、つぼみから……仲間たちから受け継いだ、最強の必殺────!!!!!!!!!!!」 ◆ ──元の世界に帰った良牙に、静岡の山中でムースが教えた技があった。 その時のことを、もう一度振り返ろう。 ……このままでは、たとえあの世でも、シャンプーを乱馬に取られてしまうのではないか。 それどころか、乱馬がいなくなっても、今度は良牙がムースの前に立ちはだかってしまうのではないか。 「くっ……!」 かつて見た、強く、何度挑んでも負けない男の姿。──目の前の良牙が、かつて、乱馬に対してムースが抱いた執着と重なってくる。 そうなると、ムースは、どうしても、その男を殴らざるを得ない衝動にかられた。 シャンプーは渡さん──と、何故か、良牙にさえ思う。 「それにあかねさんの事で辛いのは俺だけじゃない……。あの人たちも、俺なんかよりずっと辛いのに……それでもまだ戦おうとしてるんだ! 俺は、あの人たちにも負けるわけにはいかない……今すぐにでも行ってやるっ!」 そして──遂に、その拳が、怒りに触れ、良牙の頬を殴った。 「この、たわけがっ! ────っ!!」 ただのパンチではない。 それは、この一週間、コロンとともに、ムースが鍛えて編み出した新たな気が込められたパンチである。 暗器ではなく、修行によって得た“拳”の一撃は、的確に良牙の左の頬に叩きこまれ、彼を土産物の山の中に吹き飛ばした。 「……!?」 頑丈な良牙が今、気づけば土産物の台や床を突き破り、地面に半分埋もれている──。 良牙には、一体、何が起こったのか、さっぱりわからなかった。 コロンは頷き、シャンプーの父は呆然とそれを見た。──『土産物の台を突き破ったり、床を叩き潰したりしないでください』と書いてある注意書きの紙が、あまりの衝撃に剥がれた。 良牙は、ムースを見つめ、呆然としていた。 目を見開き、何かに興味を示した幼児のように、今のムースの攻撃を振り返る彼は、痛みなど忘れていた。 ──気は、「気が重く」なれば、重い気の獅子咆哮弾を発する。 ──気は、「強気」になれば、強い気の猛虎高飛車になる。 つまり、気とは、使い手の感情の持ちようで形を変えていく概念である。 さて、それでは、ムースが身に着けた気の技とは、何だったのだろうか。 ヒントは二つ。 あの時、ムースは、自らが愛するシャンプーの事を考えていた。 そして、良牙は最後、強い愛情をその身に宿しているつぼみの力を借りた。 そう──最も簡単な物だった。 ────やっぱり、最後は、『愛』が勝つ、という事。 ◆ 「喰らえええええええッッッ!!!! この『愛』……ッッッッッ!!!!!!!」 その拳に『愛』を込め、ベリアルに向かっていく良牙。 空に飛び上がった良牙の拳は、ベリアルの放った闇を押し返しながら空へと進み、彼の胸部に向けて肉薄した。 勢いはとどまる事を知らない。 ベリアルの放った光線すらも押し返そうとしている人の意志──。 「良牙さん──!!!」 そして。 「────ガッ……!!!」 次の瞬間、その一撃は、ベリアルの胸部のカラータイマーを砕いた。 (おい、ムース……シャンプー……右京……乱馬……あかねさん……見てくれたか?) 「何だ……この力は……涙が……溢れる……ッ!!」 (見ろよ……おれは、乱馬を越えた……あいつよりも、ずっと強いんだぜ……!?) 「そうか……ケン……ゼロ……」 (……でも、これで俺の命は終わりだな……。 五代、一条、大道、良……俺も最後は、ライダーらしく、笑顔で逝ってやるよ……!!) 「──……これが、貴様らの……守りし者の力……!!」 (……ごめん……あかりちゃん……こんな形で、約束破ってしまって────) 「──ぐああああああああああああああああああああッッッ!!!!!!」 (ありがとう……つぼみ……ここに来てからの俺の、一番の、友達……!!) ────直後、カイザーベリアルの身体は、周囲一帯、全てを巻き込んで、大爆発を起こした。 「良牙さああああああああああああああああああああああああああああああああああああんッッッッ!!!!!!!!!」 「良牙ああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッ!!!!!!!!!」 そして、そんな叫びとともに、支配と、殺し合いは全て、────終わった。 【カイザーベリアル@ウルトラシリーズ 死亡】 【GAME OVER】 【響良牙@らんま1/2 ────ETERNAL】 【残り9人】 ◆ 時系列順で読む Back 変身─ファイナルミッション─(7)Next 変身─ファイナルミッション─(9) 投下順で読む Back 変身─ファイナルミッション─(7)Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) 左翔太郎 Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) 花咲つぼみ Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) 佐倉杏子 Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) 高町ヴィヴィオ Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) レイジングハート Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) 涼村暁 Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) 響良牙 Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) 涼邑零 Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) 蒼乃美希 Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) ウルトラマンゼロ Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) 孤門一輝 Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) 血祭ドウコク Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) 外道シンケンレッド Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) 加頭順 Next 変身─ファイナルミッション─(9) Back 変身─ファイナルミッション─(7) カイザーベリアル Next 変身─ファイナルミッション─(9)
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変身超人大戦・イナクナリナサイ ◆LuuKRM2PEg ◆ 目の前にいるのは、尊敬する人から全ての尊厳を奪い取った憎むべき相手。だから、この手で何としてでも叩き潰さなければならない。 アインハルトはスバルを何とかして元に戻すため、ノーザに拳を振るい続けるが全く当たらない。それどころか魔女は涼しげに笑いながら攻撃をかわして、アインハルトにダメージを与えていた。 数時間前、ズ・ゴオマ・グやスバルに負わされたダメージが完全に癒えてないまま次の戦いを強いられ、消耗した状態とはいえ覇王断空拳を受け止めるような相手と戦わされる。ゴオマの時とは違って仲間がいるが、今度は更に状況が悪くなっているように思えた。 一号とシンケンブルーはアクマロという怪物を相手にしていて、なのはとキュアサンシャインはまどかを助けようとしているがスバルの猛攻がそれを許さない。 誰の助けも期待できない状況だが、それでもアインハルトは諦めずに痛む身体に鞭を打って戦っていた。 「あらあら、弱いわね……そんなんじゃ、覇王の名が泣くわよ?」 「黙りなさい!」 しかし現実はあまりにも残酷で、アインハルトの願いを悉く裏切っている。 疾風の速度で拳を振るうがノーザは涼しい表情でそれを受け止めて、逆に脇腹に蹴りを叩き込んだ。その衝撃によって身体の軋む音が響いて、アインハルトは数メートルほど吹き飛んでしまう。度重なる痛みによって意識が飛びそうになるが、その精神力で何とか立ち上がった。 徐々に呼吸が荒くなりながらも地面を踏みしめ、嘲笑うノーザを睨み付ける。 「あなた、スバルを元に戻したいんだっけ」 「なっ……!?」 「あんな戦う以外に能がない機械を取り戻したいなんて、物好きね」 ノーザが一体何を言っているのか、アインハルトには理解できなかった。 「何を言ってるんですか……?」 「あなたは物好きって言ったのが聞こえなかったの? それに、あれは単なる冷酷な戦闘マシーンでしかないって事も」 「冷酷な戦闘マシーン……!?」 しかし次の瞬間、アインハルトの怒りが一気に燃え上がっていく。 もしかしたら、ノーザがスバルを操っていたのには何か理由があるのかもしれない。アインハルトはほんの少しだけ、そんな望みを持っていた。許せるわけはないが、もしかしたらノーザの凶行を話し合うことで、止めることができるかもしれないと思っていた。 だがノーザにそんな思いなど微塵もない。この魔女にあるのは底知れぬ悪意と、平気で人々を見下せるような冷酷さだけしかなかった。 確かにスバルの肉体は機械で出来ているが、誰よりも温かい心を持っている。だがノーザはそんな彼女を操り人形にし、挙句の果てには腕が大怪我をしたりマッハキャリバーが傷ついても尚、奴隷のように扱っていた。 「ふざけるのも、いい加減にしてください!」 それがアインハルトには我慢できず、感情のままに両足で地面を蹴って疾走する。 身を低くしながら瞬時に距離を詰めて胴体を目掛けてストレートを繰り出すが、ノーザは軽々と身を翻したことで掠りもしなかった。その瞬間、致命的な死角となった右側から衝撃が走って、またしても吹き飛ばされる。 アインハルトは短い悲鳴が喉から漏らしながら地面に衝突して倒れるが、駆けつけたなのはに支えられた。 「なのはさん、ありがとうございます!」 「アインハルトさん、無理をしないでください!」 「大丈夫です、この位……ッ!」 口から微かに流れ出る血を拭いながら、震える足に力を込めてゆっくりと立ち上がってノーザを睨む。しかし肝心のノーザはアインハルトなどまるで歯牙にもかけていないように天を見上げていた。 アインハルトもまたそちらに目を向けると、そこにはソレワターセの触手によって捕らえられたまどかが、腹からの大量出血によって顔面が青白くなっているのが見える。 やがてソレワターセの触手はまどかの首にも絡み、そのまま勢いよく締め付けた。 「うう゛っ……!」 「やめなさい!」 そしてまどかの口から苦しそうな呻き声が低音楽器のように発せられるのを見て、キュアサンシャインは跳躍する。しかしそんな彼女の足にソレワターセの触手は絡みついて、そのまま一気に遠くの地面へと叩き付けた。 キュアサンシャインの悲鳴が聞こえた瞬間、アインハルトはこれから起こる最悪の未来を予感して全身に悪寒が走る。そして同時に思考する暇もなくまどかを助けようと動くが、その前にノーザが立ちはだかった。 その冷たい瞳は愉悦に染まっていて、思わず吐き気を催してしまう。しかしその感情は、一瞬で塗り替えられることを知らなかった。 「これから始まるビッグイベントを、思いっきり楽しみなさい」 ぱちん、とノーザは指を奇術師のように軽く鳴らす。その音自体はまるで大したことはなかったが、死刑宣告という意味を持っていたことに気付いた者はどれだけいたかはわからない。 まどかの首を絞めているソレワターセの触手は急激に肥大化し、そのまま鈍い音を響かせながら頭部と胴体を強制的に分離させて、真っ赤な液体を宙にばらまかせていった。 「あ、あ……?」 一体何が起こったのか理解できず、アインハルトは呆然と口を開けている。彼女の瞳は、まどかの頭部が回転しながら落下していくのを捉えていた。すると、アインハルトの脳裏は加頭順によって見せしめにされた男達の姿が、一気に蘇っていく。 しかしそれに対するリアクションを取る暇もなく、首から上を失ったまどかの肉体は破壊された。 ソレワターセの触手はまどかの両腕を勢いよく引っ張ったことで、溢れ出る血によって汚れた胸部はメキメキと木が折れるような音を鳴らして、制服もろとも真っ二つに裂かれていく。すると、切断面から大量の鮮血が降り注いだ。 今のまどかに……否、鹿目まどかだった肉塊と頭部に、ソレワターセの触手が飲み込むように絡みついた。そして大量の骨が砕かれるような甲高い響きと、肉が磨り潰されるような湿り気のある音が聞こえる。ソレワターセの触手が蠢く度に、生理的な嫌悪感を与えるような音は強くなって、知らず知らずの内にアインハルトは震えていた。 赤く濡れたソレワターセの触手はスバルの背中に戻るも、空から落ちていったはずの頭部や高く掲げられた肉体は一片も残っていない。 「まどか、さん――?」 三秒に届くかどうかわからない全ての出来事を目の当たりにしてしまったアインハルトの脳は、思考をする暇もなく結論を導き出した。 鹿目まどかは跡形もなく、スバル・ナカジマに喰われてしまったと。 あまりの出来事を前にまともな言葉も出せず、ただ呆然と立ちつくすしかアインハルトはできない。全身に伝わる激痛も、この時ばかりは意識の中になかった。 されど、戦いはまだ終わったわけではなく、今のアインハルトは致命的な隙を晒していた。それを全く考えていなかった彼女の全身に、突如として凄まじい悪寒が走る。 まどかを一欠片も残さず飲み込んだスバルが、金色の瞳をアインハルトに向けてきたのだ。その異様な輝きと目があって、次に喰われるのは自分だと反射的に予知する。 まどかのように、五体がバラバラにされる光景が脳裏に映った。 「ひっ……!」 悲鳴を漏らしたアインハルトの表情は恐怖に歪み、ほんの少しだけ後退る。その際に足元を滑らせて尻餅をついてしまった。 迫り来るスバルに凝視され、アインハルトは全身から冷や汗を流してしまう。今のスバルがまるでスバルの皮を被った全く別の怪物のように見えて、震えることしかできない。 そこから後退する暇すら与えないとでも言うかのように、凄まじい速度でスバルは突貫し始める。その最中に握られていく鋼の拳が、今のアインハルトにはまるで罪人を裁く断頭台のように見えた。 スバルの右手が振り下ろされていくのを前にして、アインハルトは反射的に目を閉じる。せめて苦しまないように死ねることを強く願いながら。 「アインハルトさん、危ないっ!」 「にゃー! にゃー!」 目の前が黒く染まったのと同時になのはやアスティオンの叫び声が聞こえるが、恐怖に捕らわれたアインハルトは何もしなかった。 その刹那、肉が潰れるような耳障りな音が鼓膜に響いて、頬に熱を帯びた液体が跳ねるのを感じる。そして生臭い鉄の臭いが嗅覚を刺激したので、血が流れたのだと気づいた。 スバルに殴られて、もう死んだのかと思ったがその割には痛みがまるでない。苦痛を感じる暇もなく死んだのかもしれないが、それも妙だった。 「えっ……?」 恐る恐る目を開けたアインハルトは見つけてしまった。彼女とスバルの間を割って入るように、両手を広げたなのはが立っているのを。その小さな背中から拳が突き出していて、白いバリアジャケットが赤く染まっていた。 「な、なのは……さん?」 周りから数え切れないほどの怒声や悲鳴、それに混じった笑い声が嵐のように響く。だがどれもアインハルトの耳には届いておらず、蚊の鳴くような声でなのはを呼ぶしかできなかった。 アインハルトは震える腕をゆっくりと伸ばすが、届く直前にスバルの拳から毒々しい触手が飛び出て、そのまま一瞬でなのはの身体を飲み込むように絡みつく。 ソレワターセの触手はまどかの時のように蠢くと、なのはの悲鳴と思われる声がくぐもって聞こえてきた。だがそれもほんの数秒で途切れ、空気を切るような音と共にソレワターセは宿主の中に戻っていく。 そこにいたはずの高町なのはとレイジングハートはアインハルトの目の前から、いなくなっていた。何処に消えたかなんて考えるまでもない。 不屈のエース・オブ・エースと呼ばれるはずだった心優しき少女とその相棒である杖は、魔女の悪意によって闇の底に飲み込まれてしまった。 この時、アインハルト・ストラトスは悲鳴をあげることも思考することもできなかった。憧れの人が憧れの人を殺すという現実を突きつけられて、放心状態となってしまったことによって。それ故に、気づけなかった。 スバルの瞳が、ほんの一瞬だけ元に戻っていたことを。 ◆ 闇の中に沈んでいたスバル・ナカジマの意識は唐突に覚醒していた。 チャイナ服を着た女の子と戦っていたはずだったのに、気がついたらこの拳はずっと尊敬してきたあの人を貫いていた。 子供の頃からずっと目標にしてきた最強の魔導師、高町なのはの身体を。 「なのは……さん?」 そしてスバルの声に対する答えはない。いつの間にかこの全身に生えた奇妙な触手がなのはを容赦なく潰して、彼女の血肉をスバルの中に取り込んでいた。 彼女の全身を駆け巡る血液が沸騰するように熱くなっていって、身体の奥底から皮膚を突き破るかの如く力が溢れ出てくるのを感じる。しかしそれに苦しむ間もなく、彼女の見る世界は闇に飲み込まれた。 それからすぐに、スバルが犯した罪の証が聞こえてくる。 お前は……お前は一体……!? ア……ア、ア、ア……ア……? とても痛い。とても苦しい。とても辛い。何、これ……? スバルさん、もうやめて! 苦しい……! 痛い。嫌だ。スバルさん、どうして……!? 死にたくない! 助けて! 痛い痛い痛いぃぃぃぃぃ! やめて…… 脳裏に次々と駆け巡る呪詛と絶望の言葉にスバルは耳を防ぎたくなるが、身体が言うことを聞かないし、スバルを責め立てる言葉が止まることもない。 あなたは素敵な戦闘マシーンよ。スバルのような素晴らしい殺戮兵器がいてくれるならば、この世に地獄をもたらしてくれるでしょうな。この人殺しの機械人形め、外道と共に地獄へ堕ちろ! キサマはもはや平和の敵だ、俺達仮面ライダーが打ち砕く! 私達プリキュアは、あなたを絶対に許したりしない! やめて……お願いだからもうやめて! スバルは血を吐く思いで懇願するが、それを聞き入れてくれる者は誰もいなかった。 こんなのってないよ……私達、スバルさんを元に戻そうとしたのにあんまりだよ! スバルさんには幻滅しました、あなたはただの血に飢えた殺人鬼だったんですね。近寄るんじゃないわよ……あんたなんかとコンビを組まされたなんて、本当最悪だったわ! お前はもう俺の娘なんかじゃねえ、とっとと廃棄所にでも失せろ。父さんと母さんはあなたを受け入れたみたいだけど、私はあなたみたいな獣を許したりしないわ。私を止める言いながら、本当はとんでもない極悪人だったネ! ボゾグ、ボゾグ、ボゾク! 違う、違う、違う! あたしは、あたしはこんなこと望んでなんか…… そうだね、スバルが望んでるのはまだこんなものじゃないよね ……えっ? 渦を巻くように世界で暴れる呪いの中から、たった一つだけ優しい声が聞こえてくる。思わずそちらを振り向くと、尊敬している魔導師がいつの間にか立っていた。 なのは……さん? よく来たねスバル。私はね、ずっとあなたを待っていたんだよ 初めて出会ったあの日から、ずっと忘れられない慈愛に満ちた笑顔を向けてくれる。しかしスバルはそれを見ても違和感しか覚えなかった。 つい先程、彼女の胸をこの手で貫いたはずなのにどうして生きているのか? さっき見た彼女は子どものように小さかったのに、どうして今はいつもの見慣れた姿なのか? 自分の見ている全ては、ただの幻でしかないのか? でも、まだもうちょっとだけ足りないなぁ 疑問が何一つ払拭されないまま、高町なのははゆっくりと歩み寄ってくる。一歩、また一歩と近づく度に辺りの闇はより濃くなりながら、赤い血が湧き上がっていった。 凍てつく風が肌に触れて、スバルは思わず身震いする。その震えは寒さだけではなく、地獄のような世界を見せられて生まれた恐怖も含まれていた。そして、周りがこんな世界になっているのにも関わらず、未だに光に満ちた笑顔を浮かべているなのはにも違和感を感じてしまう。 あの優しくて強いなのはが、まるで絶望と怨恨しか込められていない地獄のような闇を喜んでいると思わざるを得なかった。 それじゃあ、スバルにいい物をプレゼントしてあげるよ なのはの白い両手がゆっくりと伸びて、そのままスバルの頬を撫でる。その指先はひんやりとしていて、まるで暗闇のように一切の暖かさが感じられなかった。十本の指から闇が溢れだしてくる。 な、なのはさん……!? 恐がらなくてもいいんだよ。大丈夫……スバルには私のとっておきを教えてあげるから 幼子をあやす母親のように穏やかな声だったが、スバルは全く安堵することができない。この暗闇が全てを奪っていくようにも思えて、むしろ怖くなってきた。後ろに下がろうとしても、鎖で縛られたかのように足が動かない。 泥のように粘り気のある闇はスバルの皮膚に溶け込んでいき、そこから血管や人工骨格を通じて全身を駆け巡っていく。スバルの中を徐々に蹂躙していく漆黒はなのはの身体も飲み込んだ。 何が起こっているのか微塵も理解できずに瞠目するスバルの前で、なのはだった闇はボコボコと溶岩が流れるような濁った音を鳴らしながら、形を変えていく。気が付いた時には、スバルの頬を触れていた闇はスバルそのものとなっていた。まるで、鏡に映ったかのようにその姿には一片の違いもない。 唯一違うと言うならば、目の前に立つもう一人のスバルが笑っていたことだけ。それもなのはとは違って、酷く冷酷な雰囲気を放つ笑みだった。 じゃあね、本物のあたし。言っておくけど、なのはさん達を殺したからって終わらないよ! えっ!? 全てはノーザ様のために……さっき、あなた自身が言ったじゃない! その言葉と共に、もう一人のスバルの背後から闇が勢い良く盛り上がっていって、飛沫を上げながら波のように押し寄せてくる。スバルはそれを前に抗うことも悲鳴をあげることもできず、その意識と身体はソレワターセの生み出す暗闇の中へと飲み込まれていった。 これから、あなたの身体でいっぱい……楽しんでくるから! そして気付く。目の前にいるスバルの姿をしたソレワターセは、この身体で大勢の人を殺そうとしていると。この身体を乗っ取ってもう四人も殺したように。 スバルは抗おうとするが、流れる闇の勢いを前にしてはまるで意味を成さなかった。 やめてええええええぇぇぇぇぇぇぇぇ! そんな彼女の叫びも溢れ出る闇に呆気なく飲み込まれてしまい、誰にも届かない。同じように、スバルを救ってくれる者は誰もいない。 ソレワターセは高町なのはの存在によってスバル・ナカジマが元に戻る可能性を減らす為、絶望と罪を突き付けた。その結果、誰かを傷つけることを好まない性格であるスバルは呆気なく闇に飲み込まれてしまう。自分の身体が自分の物でなくなり、そして人を殺めることから生まれる絶望は計り知れない。 しかしソレワターセにとってそれはどうでもよかった。スバルが抱く絶望など、ノーザの願いを叶えるために、破壊と絶望の祭りを開くエネルギーに過ぎないのだから。 ◆ ソレワターセによって遠くに弾き飛ばされ、その際に味わった痛みによってキュアサンシャインは動くことができず、その僅かな時間の間に悲劇は起こった。 鹿目まどかはクモジャキー達のように首を飛ばされただけじゃなく、身体を真っ二つにされた挙げ句にソレワターセに吸収された。その次の瞬間には、ショックで動けなくなったアインハルト・ストラトスを庇った高町なのはが胸を貫かれて、まどかと同じように飲み込まれてしまう。 一分にも満たない惨劇を目撃したキュアサンシャインは絶望し、無力感が胸中に広がっていった。プリキュアでありながら、共に戦う仲間達を救うことができずに犠牲にされたショックは大きい。 しかし涙を流して悲しみに沈もうとした直前、ソレワターセに支配されたスバルの手がアインハルトに伸びていくのを見て、キュアサンシャインの意識は一気に覚醒した。 「アインハルトッ!」 彼女は両足を蹴って勢いよく疾走しながら両手に力を込めて、闇を照らす輝きを放つ。一瞬の内に二人との距離は迫ってから、スバルが反応する前にキュアサンシャインは叫んだ。 「サンシャイン・フラアアアアァァァァッシュ!」 掌から解き放った光線はアインハルトに意識を集中させていたスバルを飲み込み、容赦なく吹き飛ばす。確かな手ごたえを感じるが、今はスバルに振り向いている場合ではない。 すぐさま、地面にへたり込んでいるアインハルトの元へ駆け寄り、その身体とアスティオンを抱えて数メートル離れた先に跳ぶ。 両足が地面に付いた頃に覗き込んだアインハルトの瞳はとても空虚になっていて、涙が滂沱と流れていた。 「アインハルト、しっかりして!」 「な、なのはさんが……まどかさんが……なのはさんが……まどかさんが……なのはさんが……まどかさんが……私のせいで、なのはさんとまどかさんが……!」 「アインハルトッ!」 キュアサンシャインはアインハルトの肩を掴んで揺さぶりながら呼びかけるが、返ってくるのは蚊の鳴くような呟きだけ。先程のスバルのように、明らかに混乱していた。 理由なんて考えるまでもない。まどかとなのはが目の前で立て続けに殺されては、誰だってショックを受けてしまう。いくら歴史に名を残す覇王の血を受け継いでいるからといって、実際はまだ十一歳の少女でしかないアインハルトも例外ではなかった。 彼女のような心優しい人間が、自分のせいで誰かが犠牲になったらどうなるか……辛いに決まっている。でも、アインハルトを守るために動いたなのはを責めることはできなかった。 「私のせいで、私のせいで、私のせいで……嫌あああああああああぁぁぁぁぁ! ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、なのはさん、まどかさん、ヴィヴィオさん、リオさん、コロナさん、フェイトさん、スバルさん、ティアナさん、ユーノさん、ノーヴェさん、私が悪いんです、私が悪いんです、私が、私が、私が、私が……!」 「にゃー! にゃー!」 「アインハルト、私は……!」 アスティオンと共にアインハルトを何とかして慰めたかったが、その為の言葉がキュアサンシャインには見つからない。目の前で大切な人を失った悲しみを癒すなんて、簡単にできるわけがないからだ。 彼女の為に一体何ができるのか? キュアサンシャインにはまるで思いつかなかった。 「アハハハハハッ! 凄い、凄いじゃないスバル! 流石は私のしもべよ! ここまで働いてくれるなんて最高だわ!」 しかしそんな彼女を嘲笑い、この惨劇をまるで祭りのように笑うとてつもなく不愉快な声が響く。 振り向いた先では、人々の不幸を喜ぶあの邪悪な魔女が腹の底から笑っている姿が見えた。しかもこれまで見たどんな笑みよりも、愉悦の色が濃さを増している。 「ねえスバル、あなたの力はこの程度じゃないはずよ! まだもっと凄いことをしてくれるでしょ!? 早くそれを私に見せてちょうだい!」 「……ッ!」 その笑い声を耳にした途端、キュアサンシャインの全身が怒りで震えた。 まどかやなのはを犠牲にしただけじゃなく、アインハルトをここまで追い詰めた。それをノーザは『この程度』と吐き捨てている。 ノーザはただ、自分自身がが満足したいという理由だけでみんなを絶望のどん底に叩き落して、破壊の限りを尽くした。 「許さない……あなただけは絶対に許さない……!」 あまりにも身勝手で邪悪なノーザを前にして、この時ばかりは心の底から憎しみが湧き上がっていく。かつてデューンとの最終決戦において、キュアブロッサムとなった花咲つぼみは憎しみで戦ってはいけないと教えられた。しかし今のノーザは、そんな気持ちを忘れさせてしまいそうなほどに、憎い相手に見える。 ここでノーザを倒さなければもっと多くの不幸が生まれるし、何よりも自分自身を許すことができなかった。キュアサンシャインは拳を思いっきり握りながら走り出そうとするが、その足は止められてしまう。 思わず振り向くと、右足にアスティオンがしがみついていた。 「ティオ……?」 「にゃー! にゃー! にゃー!」 「お願い、その手を離して! 私は……!」 「にゃー! にゃー! にゃー! にゃー! にゃー!」 アスティオンは必死に首を横に振りながら悲しそうな声で鳴いているのを見て、怒りと憎しみに染まっていたキュアサンシャインの思考は一気に晴れる。そして、言葉を言えないアスティオンの意図を察した。 このまま行っては負けてしまうだけで、犠牲者がもう一人増えてしまう。そしてアインハルトを余計に悲しませることになると、悲しみに潤んだ瞳が告げていた。 アスティオンと目を合わせたキュアサンシャインは何も言うことができない。 一号とシンケンブルーがアクマロを相手に苦戦している状況で、もしもここでノーザの元に飛び込んだら一人で戦うことになり、そこからノーザやスバルに負けてしまったら今度こそアインハルトは一人になってしまう。そうなっては、誰もアインハルトを助けることはできない。 アスティオンの懇願を前に、キュアサンシャインは何もできずに止まってしまう。そんな迷いの後、ガシャリと何かが駆動するような音が数回だけ響いた。 『Divine Buster』 そして次に聞こえてきたのが、消えてしまったレイジングハートと似ている無機質な機械音声。それを聞いたキュアサンシャインは思わず振り向いたが、そこにいるのはスバルとノーザだけ。 しかもスバルは、数分前のように腰を深く落としながら構えを取っていた。 「えっ……?」 だがそれらが綺麗な光だと思う暇もなく、一瞬の内に黒く染まった。そして光は何もない場所から次々と生まれながらスバルの頭上に集まっていき、稲妻を発しながら大きな球体へと変わっていく。 それに伴うかのように戦いで砕けた大地が揺れて、粉塵がゆっくりと舞い上がりながら黒い塊は更に大きくなる。ようやく昇り始めた朝日の光を遮り、世界を再び夜にしてしまいそうな闇で満ちていた。 それを生み出しているスバル本人がゆっくりと腰を落とすのを見て、キュアサンシャインの全身が警鐘を鳴らす。そして、これからスバルはとてつもなく恐ろしい一撃を放とうとしていると、本能で確信した。 「アインハルトにティオ、私に掴まって!」 それからキュアサンシャインが取る行動は早かった。彼女は急いでアインハルトとアスティオン、そして二つのデイバッグを手にとって少しでも遠くに離れようと動く。 その際に、一号とシンケンブルーの方に一瞬だけ振り向いて叫んだ。 「一号にシンケンブルー! アインハルト達は私が守りますから、ここから離れてください!」 言い残せたのはそんなぞんざいな言葉だけで、返事を聞く暇もない。二人との間に開いた距離は、残された時間で行くには遠かった。無責任だと知っているが、そうしなければアインハルト達を助けられない。 ノーザとスバルの狙いはここにいる特定の誰かではなく、ここにいる全員。例え防御をしたとしても、これから来る技はそれを軽く吹き飛ばす位にまで凄まじいと、キュアサンシャインは無意識の内に確信していた。 せめて今は、アインハルトを助ける可能性を少しでも上げなければならない。それだけがキュアサンシャインの思考を満たしていた。 ◆ シンケンマルを何度も振りかぶるが、その度にアクマロの持つ削身断頭笏で呆気なく弾かれてしまい、そこから胸を一閃される。蹌踉めいた間に、アクマロはナナシ連中の刀をあろうことか投げつけて、刃先が傷口の開いている脇腹を掠った。 シンケンブルーはそれに苦しむ暇もなく、アクマロが空いた方の手から電撃を放つ。凄まじい音と共に、シンケンブルーに襲いかかった。 「がああああああぁぁぁぁぁぁぁっ……!」 耳にするのも辛い断末魔の叫びが、マスクの下から発せられる。アクマロの雷はスーツの傷口から進入し、中にいる池波流ノ介を苦しめるように暴れ回った。 電撃はすぐに止むが、それを合図とするかのようにシンケンブルーは膝を落として倒れていく。その身体が地面を横たわった頃には、度重なるダメージによって変身が解除されていた。 夥しい量の血が十蔵から傷つけられた脇腹より流れ、地面を赤く染める。何とかして顔を上げると、目の前にT-2サイクロンメモリが落ちているのを見た。思わず流ノ介はそれを右手に取る。 痛みでまともに身体が動かないが、それでもゆっくりと立ち上がっていく流ノ介を一号は支えた。 「流ノ介、大丈夫か!?」 「ああ……すまない、本郷。私なら大丈夫だ……!」 失血によって朦朧とする意識を保ちながら、流ノ介は右手で握ったサイクロンメモリを痛恨するように見つめる。 鹿目まどかと高町なのはを見殺しにしてしまっただけでなく、こうしてアクマロに遊ばれてしまった。情けなさのあまりに泣きたいくらいだったが、そんなことなど許されるわけがない。 せめて今はアクマロだけでも倒したかったが、現実はどこまでも残酷でまともに攻撃を当てられもしなかった。 「……どうやら、ここが潮時のようですな」 そして肝心のアクマロはこちらを見向きもせずにそう呟く。 流ノ介も振り向いてみると、その先ではあのスバル・ナカジマという少女の手中で黒い球がどんどん肥大化しているのが見えた。それはヤバいと、一目見ただけで本能が察している。 「巻き添えを食らうのはごめんですので、ほんの少しだけ失礼させて頂きます」 そうやって捨て台詞だけを残して、アクマロはここから遠ざかっていった。流ノ介はアクマロを追おうとするも、痛みが身体の動きを阻害する。 「ディバイン――!」 「流ノ介、俺にしっかり掴まっていろ!」 スバルの叫びを掻き消すかのように力強い声を発しながら、一号は流ノ介を背負って走り出した。その背中を見て、流ノ介は今の自分がただの足手纏いでしかないことを察する。 恐らく一号はこんな死にかけになった自分を助けるに違いない。その気持ちは実に嬉しいが、その為に彼が犠牲になるのは耐えられなかった。背負ったままでは、スバルの攻撃を避けられるかわからない。それで二人とも死ぬことになっては何の意味もなかった。 そして侍になったからには誰かに守られるのではなく、自らの命を犠牲にしてでも誰かを守らなければならない。だからこそ、流ノ介はサイクロンメモリのスイッチに指を触れた。 「すまない……本郷!」 『Cyclone』 野太い電子音声を耳にしながら、まどかのようにガイアメモリを額に差し込む。あの加頭順が持っていたから信用できない代物だが、今は躊躇っている場合ではない。 首輪から風の記憶が流れるのを感じながら、池波流ノ介はサイクロン・ドーパントに変身していく。彼は全身から突風を発して、振り向いてきた一号を吹き飛ばした。 「流ノ介、何を――!」 「――バスタアアアアァァァァァァァァァァ!」 風に流されて遠ざかっていく一号の疑問はスバルの叫びに遮られ、間髪入れずに地面が砕けるような轟音が背後より響く。そのままサイクロン・ドーパントの肉体に灼熱が走り、視界は漆黒に包まれた。 サイクロン・ドーパントは……否、池波流ノ介は自分の命が燃え尽きていくのを感じるが、不思議と痛みや苦しみはなかった。彼の胸中にあるのは忠義を誓った志葉家の当主と自分と同じ家臣達に、ここで出会った仲間達の顔。 (本郷、すまない……あなたを苦しめることになってしまって。だが、どうかいつきとアインハルトを助けてやってくれ。この不甲斐ない私の変わりに……) 誰かを守るためなら自己犠牲を決して厭わない高潔たる精神を持つ男なら、自分が死ぬことを苦しむかもしれない。だが、それでも全ての人々を守れる本郷猛に託したかった。 家臣でありながら主君の苦悩を見抜けなかった愚かな自分よりも、ずっと強いのだから。 (源太、お前はここで死ぬな! 私が亡き後、殿を支えられるのはお前だ! どうか殿を守り、こんな下らない戦いに巻き込まれた皆を救ってくれ!) 流ノ介は次に、お調子者だが侍としてのこれまで多くの人々を助けてきた寿司屋、梅盛源太の顔を思い浮かべる。何処か間の抜けている彼だが、それでも人を助けたいという思いは本物だ。 だから源太には生きて、自分の分までシンケンジャーを支えて欲しかった。 (殿……私はあなたを信じております。どうか外道になど落ちず、皆を救うために戦ってください! 私も源太もそれを望んでおります! 我々シンケンジャーは、あなたを信じて今まで戦ってきたのですから!) そして最後に、長きに渡って忠誠を誓ってきた志葉家の当主たる男、志葉丈瑠に遺言を残す。いくら彼が殺し合いに乗る可能性があったとしても、それでも流ノ介は信じていたかった。 これは理屈などではなく、これまで今まで共に戦ってきたことで培われた信頼から生まれる思い。何故なら、丈瑠はこれまでシンケンジャーのみんなを何度だって支えてきたのだから、きっと正しき道を歩いてくれるはずだと、流ノ介は信じている。 (殿……!) だから、最後の最後まで志葉丈瑠の無事を祈ることを池波流ノ介は一秒たりとも止めなかった。 例えその肉体が闇に飲み尽くされ、命が消え果てたとしても。 ◆ 「流ノ介……ッ!」 自分を救うために突風を起こしたサイクロン・ドーパントの元に振り向くが、そこに倒れているのは黒く焦げた焼死体のみ。そして、その傍らには緑色のガイアメモリが放置されていて、ショドウフォンはもう残っていない。 それが池波流ノ介だった肉塊だと察して仮面ライダー一号が愕然とした直後、スバルの身体から飛び出した触手がその肉体を飲み込む。一号はすぐに食い止めようとしたが、ガイアメモリだけを残して跡形もなく消えてしまった。 鹿目まどかや高町なのはだけでなく、池波流ノ介までも見殺しにしてしまう。助けるどころか逆に助けられてしまうなんて、あってはならなかった。 「くそっ……!」 それを目の当たりにした一号の胸中に、押し潰されそうな程の後悔が満ちてくる。 こうなることがわかっていれば、最初から無理矢理にでもまどか達を逃がすべきだった。スバルを元に戻せるという希望に釣られて、三人に無理を強いたのがそもそもの間違いだと気付かなければならなかったが、もう遅い。 全ては絶望を生み出すために張り巡らされたノーザの罠。無様にその餌食となって始めから負けが決まっていた賭けに乗ってしまい、こんな悲劇を生み出してしまった。 それでも一号に絶望することは許されない。せめて、まだ生きているキュアサンシャインとアインハルト・ストラトスの二人を守り抜くまでは、死ぬわけにはいかなかった。 「ハハハハハハハハハハハハハッ! やっぱりあなたは凄いわ! それでこそ、私のしもべにした甲斐があったものね!」 しかしこの世の終わりとも呼ぶに相応しい景色を前にして、あまりにも耳障りな哄笑が確かに聞こえてくる。ノーザの愉悦はいよいよ抑えられなくなったらしい。 「全ては……ノーザ様のために」 「そうよ! あなたの全ては私のためだけにあるのよ! 私が望む暗黒の世界を作る……それがスバルの存在理由だわ!」 あれだけの技を放った反動で息を切らしながらも淡々に伝えるスバルと、全身を仰け反らせて両腕を広げながら笑い続けるノーザの姿はあまりにも対照的だった。 そして一号はそんなノーザを前に、あまりにも狂っていると思うしかなかった。 「キサマ……これだけの犠牲を出しておきながら、まだ足りないと言うのか!?」 「当たり前じゃない! 全然足りるわけないでしょう!?」 問い質してきた一号に振り向いたノーザの笑顔は、悪魔のようにおぞましい。それだけでも誰かに絶望を齎すには充分だったが、一号は決して怖じ気づくことはせずに視線を向けた。 「ノーザ……一体何が望みだ、答えろ!」 「絶望、悲しみ、悲鳴、嘆き、不幸……それが私の望みよ!」 常軌を逸した哄笑と共にノーザは断言し続ける。 「一切の希望も光も差し込まない暗黒の世界……この戦いはその為の準備よ! だから私は加頭順に感謝すらしているわ! だって私達をこんなにも素敵なお祭りに招待してくれたのだから!」 そしてノーザは一息ついて、遙か彼方の大空を見上げながら叫んだ。 「全ては私達を蘇らせた深海の闇、ボトム様のため! さあ、もっとこのお祭りで踊りましょう! そしてもっともっと多くの悲しみを生み出しましょう! この世界をもっと、絶望に染めてちょうだい!」 ◆ 「素晴らしい……何と、素晴らしいのでしょう!」 そして惨劇を前にした筋殻アクマロもまた、逸る感情を抑えることができずに狂喜乱舞している。もしもその醜悪な表情が動いたならば、その笑い声に伴って大きく歪んでいたはずだった。 ノーザに操られたスバルが人を殺してから腹の底に押さえ込んでいた邪念を解き放ったことで、例えようのない開放感をアクマロは感じる。 そのまま彼は一号を嘲笑っているノーザに目を向けた。 (流石ですノーザさん、やはりあんたさんに付いて正解でしたな! まさかここまでの地獄を生み出してくれるとは!) この催しの主催者たる加頭順や、数時間前に戦っていたコウモリ男に対して啖呵を切った男の信念や矜持をこうも簡単に踏みにじっただけでなく、辺り一帯を地獄絵図に変えた。猛の精神が潰れなかったのは少しだけ予想外だが、考えてみればむしろそうでなくては面白くない。簡単に折れない輩だからこそ、追い詰める楽しみもある。 ざまあみろという罵りの言葉を使うのは、こういう時こそ相応しいとアクマロは思う。 誰かを守るなどと嘯くような外道衆に背く愚か者には丁度いい罰だ。シンケンブルーが跡形もなく消えていく光景もそうだが、奴らの盲信していた平和などと言う絵空事が呆気なく崩れ落ちる様というのは、実に心地良い。 三日三晩、三途の池に浸っていてもこれほどの愉悦は味わえるかどうか。 「一号……っ!」 しかしその快楽に浸っている暇はもう無い。 視界の端から掠れるような声と共に、あのキュアサンシャインが立ち上がっているのを見つけたため。その傍らで倒れているアインハルトは気を失っているせいか、既に子供の姿となっていた。 あの砲撃の後で生きていたのは予想外だったが、それならば自らの手で叩き潰すまで。このまま逃げられてしまうのもそれはそれで面白くない。 本当ならばここから猛の精神を潰す作業に加わりたかったが、それはノーザとスバルに任せるしかなかった。それにあの小娘はここまでの悲劇を前にしても、その瞳に希望を宿している。それをこの手で絶望に変えてしまうのもまた一興。 削身断頭笏の刃先で左手を軽く叩きながら、更なる絶望を生み出すためにアクマロは足を進めた。 時系列順で読む Back 変身超人大戦・襲来Next 変身超人大戦・最後の乱入者 投下順で読む Back 変身超人大戦・襲来Next 変身超人大戦・最後の乱入者 Back 変身超人大戦・襲来 本郷猛 Next 変身超人大戦・最後の乱入者 Back 変身超人大戦・襲来 沖一也 Next 変身超人大戦・最後の乱入者 Back 変身超人大戦・襲来 明堂院いつき Next 変身超人大戦・最後の乱入者 Back 変身超人大戦・襲来 ノーザ Next 変身超人大戦・最後の乱入者 Back 変身超人大戦・襲来 高町なのは Next 変身超人大戦・最後の乱入者 Back 変身超人大戦・襲来 スバル・ナカジマ Next 変身超人大戦・最後の乱入者 Back 変身超人大戦・襲来 アインハルト・ストラトス Next 変身超人大戦・最後の乱入者 Back 変身超人大戦・襲来 鹿目まどか Next 変身超人大戦・最後の乱入者 Back 変身超人大戦・襲来 ズ・ゴオマ・グ Next 変身超人大戦・最後の乱入者 Back 変身超人大戦・襲来 池波流ノ介 Next 変身超人大戦・最後の乱入者 Back 変身超人大戦・襲来 筋殻アクマロ Next 変身超人大戦・最後の乱入者
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最終更新 2017年06月27日 (火) 15時13分44秒 ■変身 かつて盗賊のアジトだった坑道最深部にて習得できる 一部のストーンQを20Lvでの一段階強化した際にダイオンが変身スキルを使用可能になる 能力値が変化し、一部の技を使用できるようになる。技は武器によっては使えないので注意 能力値はダイオンのパラメータに修正値が加えられる形。HPに関しては詳細不明、各キャラクターごとに設定されていると思われる。 キャラクター依存の特殊なゲージ等は反映されない(エイムのテンションゲージ、えるむのすごろく等) 変身中は奥義を使用できない(2011/3/22現在、一部例外あり。詳細はバグ項目に) 変身するとHPが全快する。 変身可能なキャラクターは以下の通り(調査中) ■変身エイム変身 アクアテイル変身 モモコ変身 ツヴァイドライ変身 ルタ変身 ショーティー変身 異理変身 アーリア変身 トリー変身 マニニ変身 コニー変身 ナーチャ変身 えるむ変身 スミス変身 ヨウヘイ変身 ガンダム変身 メインカノン変身 リン変身 ガラハド変身 タービン変身 マイケル変身 イーザー変身 ジオ変身 グナイゼナウ変身 シャンピン変身 ちょっとした変身の使い方おまけ エイム変身 腕力-10/魔力-10/素早さ-5 安定のエイムさん。全体的に能力は下がるが、ビームウィップがノーコストで使えるのは非常に有利。ただしテンションゲージがないため攻撃力アップは腕力シフト等で自給するしかなさそう。光の帯がテンション気にせず使えるのもメリット。 スキルビームウィップ 消費AP0 物理で3回 ビームウィップエクステンド 消費AP10 物理で全体3回 光の帯 消費AP10 回復量エイム(魔力1=3.0程度?)ダイオン変身(魔力1=0.7程度?) アクアテイル変身 腕力-20/魔力-20/素早さ-10 すごく判断に困る。パラメータは全体的に下方修正、技のほとんどが槍スキル。優秀な槍があるならばメリットはある。あとは技性能次第というところか。 スキルアクアディスク 消費AP10 魔 サハギンハープーン(槍) 消費AP18 クラーケンブラスト(槍) 消費AP22 連続2回を5回? モモコ変身 腕力+10/魔力-10/速度+5 範囲のピーチスマッシュと連打のオーガバスター。想像以上に補正の幅が大きくなく、ソツがないタイプといえる。ただ腕力補正があるので、火力で押せる。 スキルピーチスマッシュ(殴) 消費AP10 必中 オーガバスター(殴) 消費AP18 8連続攻撃 必中 ツヴァイドライ変身 腕力+15/魔力-40/速度+10 特筆すべきはその物理系補正。スキルは鈍器用なので武器を選んでしまうが、正直補正だけでも十分である。変身して補正の上乗せ、あとは通常のダイオンの技で戦う。これだけでも強行突破可能。レベルを上げて物理で殴ればいい。 スキルツーサンアサルト(鈍器) 消費AP25 ツヴァイドライのスキルLvと連動 ツーサンドライブ(鈍器) 消費AP10 必中 ルタ変身 腕力-15/魔力-15/素早さ+15 全体的に非力になるが、速度はあがる。追加されるスキルも一つ。全体的に見ると微妙感漂う。ただし妖精さん。妖精さんですよ、妖精さん。それで十分じゃないか。中身ダイオンだけど。ルタマックスの威力はルタ本人のルタマックス強化と一緒にパワーアップする。 スキルルタマックス 消費AP20 ショーティー変身 腕力+20/魔力-40/素早さ-20 腕力補正が凄まじい。おそらく変身スキルでも最高クラス。変わりに他の性能が大きく下がるので、使いどころは難しい。「B・S・A」でひたすら強行突破する際にはなかなか便利。あと貫竜砲はやはり強い。 スキル ※コマンドはキャラクター/ショーティーの項目を確認横払い(超剣) 消費AP20 貫竜砲・集中連射 消費AP20 貫竜砲・全体連射 消費AP20 異理変身 腕力+0/魔力-40/素早さ-20 火力、とにかく火力。腕力補正値はないが、ダイオンのパラメータに異理の高火力スキルが乗るため、尋常じゃない火力が派生する。また、スキルは武器を問わず使えるのもありがたい。他の補正はご愛嬌。 スキル75mm無反動砲 消費AP1 物理 防御無視? 指向性対人地雷 消費AP15 全体物理 ロケットハンマー 消費AP20 物理 アーリア変身 腕力+0/魔力-30/素早さ+0 わりと悩ましい。デッドエンドフォーを10APで使用できるのは大きいが、他の技は槍。変身した所でアーリアの専用武器である槍剣が装備出来る訳ではないので、取り回しに苦労する。ダブルドラゴンランスは優秀な技なので、槍を考慮に入れるのも悪くは無い。パラメータは物理タイプで変化がないので、物理型ダイオンで低コストでデッドエンドフォーを取り回す、等と考えると悪くない。 スキルデッドエンドフォー(剣) 消費AP10 勢い良く貫く(槍) 消費AP10 奥義ダブルドラゴンランス(槍) 消費AP25 トリー変身 AP+20%/腕力+0/魔力-40/素早さ+15 特別な状況でしか使えないスキルが揃っているため、運用は非常に難しい。ただし「梟ハート」をうまく使うとAPに困ることが発生しなくなる。AP回復時のみこの変身、というのもアリか。なにげに高い素早さの補正値も腕力を下げずに使えるという点で魅力。 スキル百舌追撃 消費AP10 ガルーダティアー 消費AP10 梟ハート 消費AP5 マニニ変身 腕力-30/魔力-30/素早さ+0 腕力も魔力も大幅に下がるので戦力としては一気に微妙になる。しかし特筆すべきはやはりスキル。ロボット系の仲間を支援できるマシンリカバリとアップグレードの効果は絶大。ダイオンで使用することで、ダイオン以外全員ロボという狂気のメカ編成も可能に。 スキルマシンリカバリ 消費AP5 アップグレード 消費AP5 サンダーウィップ 消費AP7 コニー変身 腕力-30/魔力-30/素早さ+20 素早さの補正が大きい。ただし腕力、魔力が大幅に下がるので一撃の重さがなくなる。腕力&魔力シフト等で補うと結構使い勝手が良い。あと盗める。金とアイテムが盗める。こればかりは他の変身には補えない特徴。オンリーワン。 スキルお金を盗む 消費AP4 物理 アイテムを盗む 消費AP8 物理 コニーの切り札 消費AP10 ナーチャ変身 腕力-40/魔力+40/素早さ-10 案外ソツがない。「五寸釘アタック」はレベル依存の攻撃回数、人形操作はなかなかいい威力の連打系。そして特筆すべきは「呪砲」。相手に攻撃力低下を与えつつ全体にダメージを与えられる。威力は抑え目だが、とにかく燃費がいい。 レベルを上げると五寸釘の燃費がとんでもないことになる。威力の高い武器を持たせれば火力もとんでもない。つよい。 スキル呪砲 消費AP8 魔 全体 人形操作 消費AP12 魔 五寸釘アタック 消費AP5 魔 武器攻撃力Lv1=1回 Lv20=5回 Lv30=7回 Lv5刻みで1増加? えるむ変身 腕力-10/魔力-40/素早さ+10 貫禄のえるむさん。スピードそこそこ、火力は多少下がるが速度増加による手数で補える。その状態で優秀なスキルであるイメラが連発できるのはかなり大きい。平常使用向けの変身。 スキルルヤンペクイクイ(刀) 消費AP10 2回攻撃を2連続 ?(4連続?) イヤイキプテエルム(刀) 消費AP12 全体 1体毎に防御力による減算を受ける (最大HP-現在HP)x2くらいの追加ダメージ? イメラ(刀) 消費AP20 3回攻撃を3連続 スミス変身 腕力+10/魔力-50/素早さ+30 オート狂戦士。ひたすら殴る。コマンド選択が面倒臭い時にどうぞ。 スキル狂戦士モード 消費AP3 装備に「猪魂の腕輪」が装備され狂戦士状態になります。 この状態になるとスキルが使用できなくなるため、通常では変身解除が出来ません。装備している猪魂の腕輪を外してから解除してください。 戦闘中に変身すると、その戦闘中はずっと狂戦士状態と言う事になるので注意。 腕装備が強制的に変更させられるので、場合によっては防御力も下がるので更に迷惑。 ヨウヘイ変身 腕力-10/魔力-30/素早さ-5 パラメータはそれなりに下がる。メリットは最高の多段HIT数を誇るFF3スラッシュが使えること。だがこの変身の一番恐ろしい事はそこではない。本当に恐ろしいのはこれによってヨウヘイの存在意義が全部持っていかれることである。マジカワイソス。 スキル十文字斬(斬) 消費AP17 かすみ二段(斬) 消費AP15 FF3スラッシュ(魔剣) 消費AP20 18hit ガンダム変身 腕力+0/魔力+0/速度+0 防御無視の斬技と広範囲に攻撃できる光属性魔法を使える。能力値はまったく変化しないため、技専用と割り切るべき。 スキル天空翔破斬 消費AP15 防御無視 ムービルフィラ 消費AP24 全体 ギガソーラ 消費AP35 全体即死付与? メインカノン変身 腕力+40/魔力-40/素早さ-30 とにかく目を見張るのが驚愕の腕力補正。他の全てを犠牲にした圧倒的バ火力はあらゆるものをなぎ倒せる。当然足は遅いのだが。内容の変化する剣技も健在。ただし変身を解除すると技の状態は「壱の太刀」に戻る。 スキル凶斬り 消費AP32 真空剣 消費AP20 壱の太刀 消費AP5(下記のスキル順に派生しループする)弐の太刀 消費AP5 参の太刀 消費AP5 秘剣・三途の渡し 消費AP5 リン変身 腕力-20/魔力-40/素早さ-10 あらゆる能力値が下がる。しかし金額消費の「ゴールドブラスト」、戦闘回数ダメージの「ヒストリカルスマッシュ」等特殊な技を使えるようになる。そういった技を使いたい場合に使う感じ。 スキルゴールドブラスト 消費AP20 ヒストリカルスマッシュ 消費AP20 自爆 消費AP40 ガラハド変身 腕力+10/魔力-40/素早さ+0 わかりやすく物理型。習得するスキルは主に汎用で、「ハヤブサきり」での連続攻撃はガラハドより生かせそう。少々トリッキーな使用法としては「ハヤブサきり」で相手のHPを素早く削り、「B・S・A」で一掃して若干取り戻す、という手もあり。ただやはり実用的とは言えない。 スキル二段斬り(斬) 消費AP15 ボーンクラッシュ(斬) 消費AP15 ハヤブサきり(斬) 消費AP10 タービン変身 腕力-40/魔力+40/素早さ-10 徹底的なまでの魔法系特化。そして習得も案の定0AP魔法。魔法戦闘で進むならなかなかの高性能。そしてやはりHPは低い。 スキルダンシングブレイズ 消費AP0 モーメントフリーズ 消費AP0 サンダーワンウェイ 消費AP0 マイケル変身 腕力-40/魔力+40/素早さ-10 愛で使ってください。冗談はさておき、何故かパラメータは魔法系、技は物理系。しかし「デバイス(略)」は物理攻撃としては凄まじい威力を発揮する。大体通常攻撃の3倍ぐらい。そしてAP10はかなり燃費がいい。そのへんとの兼ね合いを考えると実は悪くないのかもしれない。騙されてる気がしないでもない。 スキル強撃 消費AP20 ためる有効 ためる 消費AP5 ダイオンためる有効技(かすみ二段 ) デバイス・アンタレスタ・スギュラクタ 消費AP10 腕力魔力武器攻撃力依存 物理 ためる有効 麻痺付与 イーザー変身 腕力-40/魔力+40/素早さ-10 三種類の上級魔法を使用可能になる。能力・HP補正はほぼタービンと同じ。スキルがより強力な分、こちらのほうが攻撃魔法でガン攻めする際には向いている感じ。 スキル灼熱迷宮 消費AP23 エターナルFブリザード 消費AP25 ランニングライトニング 消費AP20 ジオ変身 腕力+20/魔力-40/素早さ-15 特殊フォームが使えるようになる。極端に偏らせた戦闘ができるようになるが、通常の素早さの低下がかなり大きい。使いづらいとは思う。 スキル瀕死モード 消費AP3 猛襲フォーム 消費AP3 鉄壁フォーム 消費AP3 グナイゼナウ変身 腕力+10/魔力-20/素早さ-5 腕力が若干優れているため、普段使いには悪くない。技は汎用多めだが、「潜在能力開放」は特筆すべき。素早さを犠牲にワンチャン超パワーアップを狙えるという点では特徴的かも。 スキル閃光衝 消費AP25 バイオレントレイジ 消費AP30 潜在能力開放 消費AP20 シャンピン変身 腕力+10/魔力-20/素早さ-10 腕力が上がるが素早さがかなり落ちる。ブラッドリングなどで血液型を気にするなら優れた技が多いので優秀か。血液型は変えられない模様。 スキル吸血 消費AP10 ブラッドアブソーブ 消費AP15 ブラッドブレイド 消費AP32 ブラッディカスケード 消費AP13 血液型確認 消費AP0 ちょっとした変身の使い方おまけ APを5以上残してトリーに変身する→梟ハートでAPを全快になるまで回復する→変身解除する→HPAP全快
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変身─ファイナルミッション─(7) ◆gry038wOvE ゼロの目の前には、巨大な支配力の塔がそびえたっていた。塔は円筒状であり、見る限り横幅はウルトラマンの何倍もある。だが、その左右の端が視えるだけマシであった。 その塔の上には、「果て」という物がない。勿論、厳密にはどこか途切れる場所があるはずなのだが、やはり宇宙に続く軌道エレベーターのように伸びており、ウルトラマンの視力が見つめてもその高さを計る事は出来ないのである。 かつて支配者メビウスが貯蓄したエネルギーの比ではないほどの力が溜められたタンクは、カイザーベリアルがこの殺し合いで積み重ねた物の結晶だ。 「すげえな……こいつは」 ゼロもそれを見て息を飲んだ。 彼らの前にあるのは、その塔の「根」であった。ウルトラマンが数十人集って輪を作ってようやく収まるほどの外周だが、それでもこの果てなき塔を支えるには小さい塔……。 だが、それが脆さでもある。根元から崩すのは難しくはなさそうだ。 そして、この巨大なシステムを司る「核」が、妖精シフォンだった。ウルトラマンゼロの視力は、根のあたりに埋め込まれているシフォンの全容を捉える事には成功している。 何せ、その周囲が完全なる荒野で、見えている物といえば、永久に水かさを増し続けるそのFUKOのタワーだけなのである。 ゼロは、飛行をやめ、滞空した。 その塔の数千メートル手前で、塔の根元にいる小さなパンダの赤ん坊のような生物を見て、自分の中の「美希」にその情報を伝達した。 意識を送られた美希は、それを見て、再三の確認のように頷いた。 「シフォン……!」 今、自分たちが見つけるべき対象こと、シフォンは目の前に居るのだ。 シフォンは今、悲しんでいる。──世界を支配する為に、自らの存在が道具として利用されている事に……。 その想いが、今、遠くで、シフォンの隈のような両目から流れ出ているような気がした。かつても、こうしてメビウスによって利用された彼女を……再び、誰かが利用している。 彼女にシフォンの姿をしっかりと見せ、安心させた所で、ゼロは、シフォンを助けるべく、素早く空を駆けた。今からは四の五の言うよりも、やはり体を動かし、一刻も早くシフォンを救うべきだと判ずるのは当然だ。 だが。 「ん……?」 彼らが飛翔していると、遥か前方で砂の中が不気味に蠢いた。やはり、一面の砂漠の中、FUKOのエネルギーが野ざらしという訳でもなかったのだろう。 砂漠がむくむくと山を作り出していく。どうやら、砂の中二何かが潜り込んでいるらしい。 まるで蟻地獄の正反対で、空が砂に削られていくようだった。 そこから何が現れるのは、ゼロは微かに動揺した。 「──!?」 次の瞬間──その中から全身を晒したのは、あの仮面ライダー1号や2号と同じように、飛蝗の顔をした「仮面ライダー」の姿である。 だが、よく見れば、やはり1号や2号などの旧式仮面ライダーとは決定的に違う外形であった。 「──仮面ライダー……じゃない……!?」 「強い憎しみに溢れた姿……これは一体……!」 そう、その全身は真っ赤な業火に包まれており、仮面ライダーたちと……いや、このウルトラマンゼロと比しても巨大な姿をしているのだ。──それが何者なのかは、ゼロにも美希にもわからない。 直後に、それは、数百メートルまで肉薄したゼロに向けて、自ら、野太い声で名乗りを上げたのだった。 『フン。現れたか、ウルトラマンゼロ。──……我が名は仮面ライダーコア』 仮面ライダーコア。 それが、彼の名前であった。ある時空においては、仮面ライダーダブルと仮面ライダーオーズの二人のライダーによって倒された、「仮面ライダーの悲しみ」の結晶こそ、この怪物の正体である。 だが、今回の彼は、ただそれだけの存在ではなかったらしい。 『仮面ライダーやウルトラマン、プリキュア……あらゆる変身者たちの悲しみから生まれた究極の戦士にして、このタワーの番人──』 つまり──この殺し合いや、外世界における、あらゆる戦士の悲しみを吸収し、500m以上の巨大な仮面ライダーとなった彼の姿なのである。コアは、戦士の悲しみが深いほどに強くなっていく仮面ライダーだ。 それゆえ、ほとんど大きさはゼロの十倍であり、この巨大なタワーを任される番人としてはうってつけの存在であった。もしかすれば、その出自から考えるに、彼もまたFUKOのエネルギーを借りて作られた存在なのかもしれない。 だが、コアを前にもゼロは臆する事がなく進み続けた。 「そうか──……わかったから、そこを退け! お前に構ってる暇はない!!」 ゼロは、全くスピードを変える事も止める事もなく、ウルトラマンノアより受けた鎧「ウルティメイトイージス」を、右腕に装着する弓として展開する。 この世界でも、やはりウルトラマンノアはゼロに力を貸し、そして、今、ゼロに再び力を与えているのである。ノアとゼロとの出会いもまた、運命的であるとも言えた。 『フン……無駄だ。全ての戦士の絶望を最大限に吸収した我が身に勝てる力など──』 ゼロが滑空しながら、ウルティメイトイージスにエネルギーを充填する。 これから射出するのは、イージスそのものだ。イージスを高速回転させて相手にぶつける技──ファイナルウルティメイトゼロである。 そして、仮面ライダーコアの服部に向けて勢いよく発射するのだった。 「そういうのが……──しゃらくせえんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおーーーーーーッッ!!!!!!」 そんな叫び声の大きさは、イージスの発射音にも勝った。 イージスは、高速で回転しながらコアに向けて飛んでいく。それは、コアの目に追いきれないスピードで肥大化し、コアのベルトの部分に勢いよく叩きつけられた。 ──彼の体に、巨大な風穴が開く。 コアがダメージを感じるよりも早く、まるで手慣れた猛獣の火の輪潜りのように、ゼロが飛び去って行った。 『がっ……』 それは、一瞬の出来事だった。 自らの体の内を通過された後で、コアは痛みを覚え──そして、自らが一瞬で敗北した事実を知った。 『何だとォォォ……!!』 ゼロの体に、ウルティメイトイージスが鎧として装着されている。彼は、自らが発した武具と、いつの間にか再同化したのであった。 しかし、その矛先が向けられたのは、仮面ライダーコアの方ではなかった。 何故なら──次の瞬間には、仮面ライダーコアは、大きく音を立てて前のめりに倒れ込んでいったからだ。大地は大きく揺れた事であろうが、その大陸は、見渡す限り無人の荒野でしかなかった。 『バカなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………』 ただ虚しく、倒れた音が響くのみだ。 最強の敵もまた、それを超える存在には無力である。 「──よし、美希! すぐにシフォンを助けるぞ!」 「オッケー!」 ゼロと美希の頭からは、既に敵の事など消え去っている。彼らが行うべきは、目の前の物体の破壊と、そして、シフォンの救出だ。 ゼロの手からは、次の瞬間、白銀の長剣ウルティメイトゼロソードが出現し、伸縮自在の光が真っ直ぐ、目の前の塔に向けられた。 それは、黒く濁った目の前のタンクの真横で数百メートルまで伸びていく。 これが次の瞬間には左方向に向けて振るわれ、塔を破壊するのは明白だった。 「うおおおりゃあああああああッッ!!!!」 まさしく、その通りに──ゼロは、ウルティメイトゼロソードを凪いだ。光が物体をすり抜けるように、ウルティメイトゼロソードは塔を抉り取る。 塔の切断面は、まるで自らが切断した事実に気づかなかったように止まった。崩れるより先に液体が零れ、それからまたそれに引きつけられるようにしてゆっくりと塔が傾いた。 上と下に、真っ二つに分かれた塔は、更に、二度、三度と×印を描くようにウルティメイトソードの刃を受ける事になる。 「もういっちょっ!!」 そして、切断面で、怪獣の爆発のように何かが爆ぜたかと思うと、次の瞬間には、真横に雪崩れ込むようにして欠片が落ちた。 何もなかった荒野を洪水が包んでいく。 宇宙の果てまで届いていたはずの巨大な塔は、そのまま、この星の半分に影──即ち、夜を作り上げる。 『何故だ……この私が──』 膨大なFUKOの海の中に没しながら、コアはまだ自らの一瞬での敗北を信じられないように言った。 しかし、ゼロのあまりの破天荒で派手なやり方に、コアはむしろ諦観したように、一瞬の夜を見上げるばかりだった。 半身が波に飲まれ、顔だけが水の上に浮わついていたコアの目の前で、ゼロが滞空する。 「──聞いとけ、なんとかコア。悲しみや、絶望如きが俺たちの希望に勝とうなんざ、二万年早えぜ!!」 「って言っても、二万年後に挑んでも無駄だけどね!」 ゼロは、次の瞬間、青い光となって、その波の向こうにいるはずのシフォンを探して、飛び込んだ。コアの視界からは、一瞬で消えてしまった。 コアは、そんな彼らの言葉を耳にしながら、最早何の感慨も抱く事なく、FUKOの渦に沈んでいく。彼らの返答が、コアにとって敗北の理由として納得のいくものであったのかはわからない。 ただ、ゆっくりとコアはもはや希望に敗退し、消えゆく定めでしかなかった。 希望の弱点が絶望であり、絶望の弱点もまた希望であるという矛盾した事実に苛まれながら……。 「そうだ! そんな事より……」 その真横で、ゼロたちはより早く、深くへと荒波の向こうへと進んでいた。 「──シフォン!!」 塔の底部のシステムと融合しているシフォンが波に流される事はなかった。 システムの崩壊によって、インフィニティメモリとしての機能が失われたシフォンは、正気を取り戻し、円らな瞳で、ウルトラマンゼロの巨体を真っ直ぐ見つめる。 彼女は自らの持つ特異な能力で身体の周囲にだけ結界を張り、まるで空に浮くシャボン玉に包まれるようにして身を守っていた。 ゼロが邪心のある存在でない事や、ゼロの中にある美希の姿もまた、シフォンはその能力で感じ取ったようである。 「ぷいきゃー!!」 まだ拙い赤子の言葉で、シフォンはそう感嘆する。 彼女がどの程度事情を理解しているかはわからないが、ひとまずゼロは黙って彼女に向かって頷いた。それは、どこか神秘的なノアにも少し近く、ゼロ生来の若さと裏腹な落ち着きさえ感じさせた事だろう。 一方、ゼロの中の美希が、シフォンに向けて、クールな普段とはこれまた裏腹な喜びと安心を叫び出した。本来なら我が子のように抱きしめたいところであったが、事実、ゼロと同化状態にある美希にはそれが出来ない。 「シフォン!!」 「みきー♪」 「良かった……!!」 しかし、まるでその時、美希はゼロの身体の中から心だけ抜け出して、シフォンの身体を包む事に成功したような気分であった。 シフォンもまた、誰かのぬくもりを全身に感じたような気がした。──ずっと待っていた助けが来た安心感が、シフォンの心を灯したのだろう。 その一瞬は、長かった。 「──」 ……気づけば、ゼロの銀色の掌の上に、小さなシフォンが乗っている。ゼロと同化しているはずの美希が、その事にまったく気づかなかったのだ。シフォンと再会できた喜びに我を忘れていた証であるとも言えた。 ゼロは、優しくその掌を包み、再び空に向けて飛び上がった。水の抵抗を強く受けながらも、空に向けて抜け出そうと這い上がっていく。その手の中では、シフォンは、突然地上に出る水圧を一切受けなかった。 「ふぅ!」 空へと戻る。 まるでプールで遊びきった子供のように、ゼロは空の上でそう言うが、真下は凄惨たる有様だ。──当然である。 空の上まで高く聳えていた塔が殆ど根元から崩れたのだ。それは、先端や大気圏外の物はほとんど根元の崩壊を知って、それそのものが壊死するように自壊して消えていったようだが、空気に晒されている物は残骸として落ち、FUKOは液体として荒波を立てている。 「……で、美希。どうすんだ、これ」 「私に訊かないでよ!!」 このままでは、この星そのものが崩壊だというレベルだ。 後先考えない破壊行為が、やはり後先になって響くのは当然であった。 殺し合いが行われた星とはいえ、しかし、ここにはまだ戦っている仲間がいるのである。このまま崩壊させてしまうわけにはいかない。 「みき!」 「ん? シフォン、何?」 「きゅあー」 さて、そんな時、困り果てて空の上に立ちすくむゼロたちに向けて、救いの声が上がった。 ゼロと美希の様子を察したシフォンが、自らの能力を使ったのだ。 「きゅあきゅあぷりっぷー!!」 すると、ゼロの前で、ウルトラマンでさえ持ちえない神秘の力が発動した。──美希にとってみれば、これもそう珍しい物ではない。 だが、ゼロにとっては、それはかなり新鮮な光景である。 ──シフォンの超能力により、なんと、そのFUKOの洪水は、一斉に空へと飛び上がっていったのだ。それは重力を一切無視して宇宙に向けて放たれ、まるで自ら意思を持つようにして、水のない荒野の星に向けて旅立って行く。 そうして、この地球に残った支配の残骸たちが、こうして一瞬にして片づいてしまったのである。 周囲をシフォンのバリアに包まれたゼロは、自らの手の届く場所全体で、FUKOが空へと逆流していく光景を見ることになった。 「マジかよ……こいつ、何でもありじゃねえか!」 流石のゼロでさえも唖然とする。 ……だが、考えてみればそれは、人知を超える超能力を持つ「怪獣」たちにも似ているのだ。地球にもかつて、こうした怪獣の赤ん坊や子供が何体か確認されており、宇宙にはウルトラマンでさえ持ちえない超能力を使う怪獣が数えきれないほど生息している。 そして、これまでゼロたちの宇宙で知られていなかったとはいえ、シフォンもまた「怪獣」に分類する事が出来る生物の一体なのではないかと、ゼロは少し思った。 勿論、それは、心優しい怪獣たちの一人としてだが──。 「──……まあいっか。一件落着だ、そしたら、さっさと行くぞ、美希!」 「ええ!!」 「ぷいぷー!!」 自分たちの仕事が一区切りついたとはいえ、これで終わりではない。 そう、まだ諸悪の根源カイザーベリアルと、美希の仲間との戦いは続いているのだ。 ゼロは再び、空へと旅立つのだった。 ◆ ドン──!! これは、塔が崩れ堕ちる音ではなかった。──星一つを挟んだ反対側で行われている、巨人と巨人の戦いが齎した音である。 これは、まだ巨塔が崩れるより少し前の時間の戦いなのだから。 「シュッ!!」 ウルトラマンノアの鋭いパンチが、カイザーベリアルの腹の上に叩きこまれる。 超重力波動を炸裂させながら、ノア・パンチがカイザーベリアルの腹部を抉る。 それを受けたカイザーベリアルの体は、ダメージを受けたというよりも、まるでバランスを崩したように後方に大きくよろめいた。 少し腹を抑える。──が、次の瞬間には攻撃体勢へと移っていた。 「おぉら──ッ!!!」 ベリアルも負けてはいない。 後ろにバランスを崩しながらも、右脚を大きく上げて、ノアの腹部に、同じように豪快なキックを叩きこんだ。彼自身の身体も大きく揺れる。 どこかスローモーションにも見えるが、だからこそ、その脚には重さが籠っていた。彼の体重や体格が、鈍く重い一撃を敵に与える力に代わっているのである。 ノアたれども、打撃を受けて無事には済まない。 「クッ……!!」 痛みは、その中にある戦士たちにも伝った。 それに加えて、更に──味を占めたように、ベリアルはその腕を振るいあげる。 「フッハッハッ……!!!」 巨大な爪がノアの頭上に叩きつけられる。実に鋭利なその爪が叩きつけられるという事は、出刃包丁で殴りつける攻撃とほとんど同義である。 彼らの耐久性を人間の硬度でたとえれば、それは致命傷にもなりうると言えるだろう。 ノアも当然ながら、脳が揺れるような痛みを覚え、身体を休めるように数歩後退する。しかし、代打はいない。休んでいてもベリアルは続けて攻撃するに違いない。 『──くそっ! やっぱり強え!!』 左翔太郎の意識が、ノアの中で苦渋を舐めた。 ノアも──その中にいる彼らも、攻撃の手ごたえを殆ど感じていない。 これまでに蓄積された人々の絶望を全て貪るようにして強くなったベリアルは、既にダークザギさえも上回る実力を獲得しているのだ。 「フン、こいつがゼロと戦う為に強くなった俺様の力さ……ッッ!! そして、俺はこの力で全てのウルトラ戦士を倒し、神さえも超えるのだ──ッッ!!!!」 そう、かつて、カイザーベリアルは、ウルトラマンゼロに敗北し、肉体を失った亡霊と化した。そして、怨念の鎧カイザーダークネスを纏う事でゼロを圧倒し、彼の仲間を次々と葬り去ったのである。 だが、結局はまたゼロに敗れた。 幸いにも、ゼロが巻き戻した時間の中でこうして肉体を取り戻し、全宇宙の支配を実行していたのだが──よもや、ウルトラマンノアなどという強敵と戦う事になるとは、彼も思わなかっただろう。 しかしながら、その伝説の戦士さえも圧倒する程に己が力が高まっているという事実を実感し、ベリアルは内心歓喜もしていた。 ゼロと再び戦えるというだけでなく、神とさえ崇められるノアと戦わせてもらえるとは──。 『何故だ、ベリアル……! お前はウルトラマンなんじゃないのか……!!』 零の意識が、ノアを通してベリアルへと語る。 かつて見た、暗黒の魔戒騎士とも、自らとも、そして鋼牙とさえも重なる「暗黒に落ちた戦士」を前に、そう問わずにはいられなかったのかもしれない。 ベリアルは、零の言葉に全く耳を貸す事もなく、両手を十字に組み、そこから赤黒いエネルギーを発射した。 「──フンッ、俺にそんな言葉は無駄だァッ!!」 デスシウム光線──! ウルトラ戦士たちが発射するスペシウム光線や、それに似た攻撃を、邪に染まったデスシムの力で発射する一撃である。 デスシウム光線は、真っ直ぐな光としてウルトラマンノアに向けて放たれた。 ベリアルもまた、元々はウルトラマンである──こんな芸当が出来るのは当然として、もう一つ、ウルトラ戦士らしい「的」を選択するまでも早かった。 ウルトラマンノアの胸に輝くエナジーコアを狙い撃つ。 『ぐああああああーーーーっっ!!』 見事に、エナジーコアに向けてデスシウム光線が命中し、彼が放った光線の最後尾まで余す事なくウルトラマンノアの胸にダメージを与える。 全ての力の源にして、ウルトラマンの最大の急所である。 ノアの身体は大きく揺れ、周囲を巨大な土埃が包み込んだ。 カイザーベリアルは、砂埃に包まれたノアにまで悪戯に追い打ちをかけるつもりはないらしい。 『──くっ、強すぎます!』 『ノアの力でも敵わないなんて……! 予想外だ……!!』 ノアのエナジーコアはデスシウムの膨大な熱量を受けて煙をあげる。 オーバーヒートだ。この場所への直撃は手痛い。 だが、それでもノアの中にいる彼らは、立ち上がろうとする。 「その程度か……? 失望したぜ、ウルトラマンノア!!」 カイザーベリアルは、ニタリと笑い、爪を光らせながら言った。 確かに、互角以上の力がある筈だというのに、今、ノアはカイザーベリアルに押され気味の状態だった。 何故、ここまでの劣勢がいきなりノアを襲ったのか──その答えを、孤門一輝が悟り、同化する他の全員に向けて伝えた。 『いや……僕達には、まだ、力が足りないんだ。 あと一人──美希ちゃんの力が……!』 あらゆる参加者の想いを結集させた黄金の光を纏っているとはいえ、生きている蒼乃美希だけがこのノアには足りなかった。 ピースが埋まっていないパズルのように、中途半端なまま戦っているのだ。 全員が揃ってこそ、絆は真の絆となる。誰かが欠けてはならない。──それならば、美希を抜かしたまま、「絆」を語らう事は、偽りに過ぎないのだ。 彼は今、ウルトラマンゼロと融合して、こちらに向かっている。 そう、ゼロと美希──二人がいてこそ、ノアは本当の力を発揮出来るようになる、筈なのだ。 ◆ 『──ゼロ! 急いで!』 ゼロが空を飛んでいる最中、美希はまるで鞭を打つように言った。 当のウルトラマンゼロは、これでも十二分に急いでいるつもりであったが、美希が急にそんな事を言い出したのは些か不思議に思った。 空を飛びながら、ゼロは問うた。 「どうした、美希?」 『なんだかわからないけど、みんなに呼ばれている気がするの……』 虫の報せという程でもないが、今、仲間たちの声を聞いた気がする。 おそらく──仲間たちが助けを求める声が。 それは只の不安から来る物ではなく、もっと超常的な思念が、美希の意識のもとへと確かに届いてきたような物であるように感じた。 今、仲間たちが何をしているのかが薄々わかる。 彼らは、今、ウルトラマンノアと一つになって、カイザーベリアルと戦っているに違いないのだ。 「そうは言っても、これでも全力で飛ばしてるんだぜ!」 『それでも急いで!』 美希がそうしてゼロの中で焦燥感を募らせてのを、どうやら、シフォンが悟ったようだった。美希が何やら困っているらしい事には少し眉を顰めたが、それを置いて、すぐに呪文の言葉を唱えた。 先ほどと、同じ呪文を。 「んー……きゅあきゅあぷりっぷー!!」 それは、シフォンの持つ魔法を発動する一言だった。 「ん……?」 と、その呪文の声と共に、ゼロは自らの中で何かが抜け落ち、変わったような感覚に陥った。──そう、一瞬だけは「違和感」だった。 「なんか、こう……身体が軽くなったような……って、あーっ!!」 しかし、それが次の瞬間に、何が消えてなくなったのかを知らせる「確信」へと変わったのだった。 ゼロは一度、空中で立ち止まり、自らの掌の中にいる小さな赤ん坊を見下ろした。 「──こら、おまえっ!! 美希だけ先に送りやがったな!!」 「きゅあー!」 そう言って、嬉しそうに両手を挙げて喜ぶシフォン。 シフォンは、つまるところ、ゼロの中の美希を、遥か彼方で戦うノアの下に「テレポート」させたのである。 やはり、こうして止まっても、心の中から美希の文句は聞こえないので、ゼロのご明察という所だろう。 どうせなら、ゼロも纏めてベリアルのもとに飛ばしてくれれば良かったものだが、シフォンに力が足りなかったのか、それとも、美希にだけ懐いていたからなのか、とにかくゼロとシフォンだけがこの場に置いていかれてしまったらしい。 しかし、このシフォンという赤ん坊も大した物である。 まさか、ウルトラマンと同化している人間を、別の場所にテレポートさせてしまうなどとは──。 「ったく……しゃあねえなあ! でも、抜け駆けはさせねえぜ! 俺もすぐにそっちに行ってやる──待ってな、ベリアル!!」 とはいえ、ゼロも飲み込みは早い方であった。 すぐさま、再飛行を始め、青い風へと変わっていく。掌の中で感嘆するシフォンを時に見下ろしながら──彼は、ベリアルとの戦いへと赴いた。 ◆ ウルトラマンノアとして戦う彼らの中に、一筋の光が転送された。 仮にもし、ウルトラマンの中が侍巨人シンケンオーのように複数の座席を持つコクピットだったならば、空いている一席に、誰かが現れたような物だろう。 「──おまたせっ!」 そして、それは、まぎれもない美希だった。 ウルトラマンノアと同化する孤門たちは、その瞬間、確かにノアの中に美希が入ったのを感じた。まるで隣にいて戦っているかのような安心感が湧きあがってくる。 声がノアの中に聞こえた時、真っ先に、佐倉杏子がそれを確認する。 「美希!?」 全員、唖然としていた。 こうしてウルトラマンノアとしての意識の中に、何の前触れもなく突然に美希が現れたのだ。──強いて言えば、孤門が呼んだからであろうか。 しかし、そんな事で至極あっさりとウルトラマンに同化できるものではない。 何故に彼女が現れたのか、それぞれ少し頭の中で疑問を沸かせたが、やはりすぐに、細かい事を気にかけるのはやめた。 「遅くなったわね……えーっと、これまでは」 美希は、ここまでの事情を順序よく説明しようとする。殺し合いが終わってからの数日間、他の仲間は一緒にいたと考えられるが、美希だけは別行動を取る形になっていた。 ましてや、こうしてそれぞれが集合しているからには、別行動を取っていて遅くなったのは自分と孤門だけだと思っても仕方が無い。やや言い訳っぽくもなってしまうが、遅れた理由を説明しようとしていた。 しかし、それを話せば当然長くなる。 今置かれている状況を忘れつつあるのは、敵よりも味方の事をまず真っ先に考えてしまったからであると言えるだろう。 そんな美希の話を、杏子が横から中断させる。 「──まったく。そんなもん説明しなくたっていいよ。ウルトラマンといたんだろ?」 「え、ええ」 「話は帰ったら聞く。──そんな事より、今は、目の前の敵と戦うんだよ!」 美希が目の前を見ると、そこには、黒い身体と赤いマントの、およそウルトラマンとは言い難い怪物が立っていた。 M78星雲・光の国で、ウルトラ兄弟や他のウルトラ族を見た美希の眼にも、それはウルトラマンと呼ばれる星人達には見えなかった。 真っ先に思い出したのは、殺し合いの最終日に見た巨大な怪物──美希自身が生み出してしまったといえる、あのダークザギ。 美希は眉を顰める。 「あれが……ベリアル!」 「ああ、やるぞ、美希。あいつを倒して、世界を救う」 「わかってるわ。そう──」 「──完璧に、な!」 ウルトラマンノアのパワーは、その時、無限大のエネルギーを伴って、最大レベルまで上昇した。同化している人間たちの絆と希望が最大限にまで達した時、ウルトラマンノアのエネルギーもまた最大限に引き上げられるのだ。 ここに美希が現れ、共に手と手を繋いだ生還者たちが一つとなり──そして、「ガイアセイバーズ」となった変わり者たちの絆は、ウルトラマンノアを最強の戦士へと変える。 孤門一輝が、二人の様子を見ながら、ノアに新たなる戦士の称号を与えた。 「これが本当の絆──ウルトラマン……いや、仮面ライダー、プリキュア、魔法少女、テッカマン、魔戒騎士、超光戦士、スーパー戦隊……みんなの、ガイアセイバーズ・ノア!!」 ◆ 『がんばれ……ウルトラマン!!』 『行けぇっ!! 仮面ライダー!!』 『がんばれぇっ、プリキュア!!』 絆だけではない。世界中から集ってくる声援の力が、ノアのパワーを強くしている。 支配の力は、塔を崩す前にも既に衰えを見せており──そして、遂にその最後の一歩すらも消え去ったのである。 それは、時空を超えた声援や希望をそのまま力に変えるノアにとっては、ベリアルを前に圧倒的優位に戦える状況を作り出していた。 世界中の誰もが声援を送る。 「そうだ、地上のみんな、ミラクルライトをもっと振るんだ!」 インキュベーターが配布したミラクルライトもまた、地上を照らしていく。 ピンチだった「ウルトラマンノア」の中にいるキュアブロッサムや佐倉杏子を応援する為であったが──いやはや、この応援の心そのものが、彼らにエネルギーを与えているのである。 そこには、もはやプリキュアであるか否かなど関係ない。 かつて、ウルトラマンや仮面ライダーに救われた者たち。 かつて、どこかで彼らの与えた夢を貰った子供たち。 かつて、その夢を拾い上げて、新たなるヒーローとなっていった者たち。 その四十年、五十年……そして、これから百年以上にも渡るであろう歴史が、世界中の人間の絶望を溶かし、希望へと変えて行く。 「さあ、血祭ドウコク! 君も、もっと元気よく振って!」 ……と、インキュベーターの現在地を伝え忘れていたが、ここは六門船の中である。 生還者であるものの、戦いには行かなかったドウコクに向けて、ミラクルライトを渡したインキュベーターは、彼にも応援をさせようとしていたのだ。 しかし、流石に業を煮やしたドウコクは、インキュベーターから預かったミラクルライトを三途の川へと、叩きつけるように放り投げた。 「──振れるかっ!」 ◆ 「ハァァァァァァァァァ……」 ウルトラマンの姿を模していたノアは、美希が融合した次の瞬間、エナジーコアへと最大までエネルギーを充填する。 全宇宙から、時間、空間、善悪の垣根さえも超えてノアに向けられていくエネルギーは、もはやノアという超人の持つ常識さえも覆すカタチを作り上げていた。 ガイアセイバーズ・ノアは、その身体を金色に光らせる。 その全身さえも包み込むほどの猛烈な光が、ノアの銀色の光を塗り替えていった──そして。 「────シュアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!」 溢れんばかりのエネルギーを、叫びとともに吸収した時、その身体は、金色の暖かい光に包まれたグリッターノアへと変身していた。 かつて、ある地球を救ったウルトラマンティガや、別の地球で超ウルトラ8兄弟の身体を輝かせた、人々の想いの金。 あるいは、死者たちの想いとロストロギアを身に着けた彼らもまた、先ほどまで金色の戦士へと変貌していたのである。 それを一身に受けた戦士は、これまでよりも巨大な絆の戦士となっていた。 「金色……だとッ!?」 そう──その色を見た時、ベリアルも微かにだけ、狼狽えた。 かつて、ウルトラマンゼロがシャイニングウルトラマンゼロへと変身した時と同じ光の色は、敵の強化を確かに感じさせたからだ。だとすると、この「金色の光」は、ベリアルへの警告であり、挑戦なのかもしれない。 カイザーベリアルは、その背に装着した赤いマントを自ら脱ぎ捨てる。 「──面白い……それでこそ、楽しみ甲斐がある!!」 ベリアルの周囲で、彼のエネルギーを感じ取った地面が何か所も爆発する。 土が吹きあがり、再びさらさらと地面に叩きつけられていく。 そして、彼は、喉の底から吼えた。 「──ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!!!」 その雄叫びは、遠い空の向こうまで響くほどである。 カイザーベリアルのエネルギーは、一瞬ながら、グリッターノアを怯ませようとした。 しかし、ノアと同化している者たちの強い意志が、そんな恐れを乗り越える勇気となる。 『──諦めるな!』 孤門一輝の掲げた強い意志が、それぞれの表情を硬くする。 ここにいる者たちは頷きあい、カイザーベリアルとの本当の最後の決戦の中で──自らが勝つという確信を抱いた。 グリッターノアは、強く右の拳を握りしめた。 「おおおおおおらァァァァァァァァッッッ!!!!!!!!」 カイザーベリアルは、その爪を光らせて駆けだす。 グリッターノアは、その場で悠然と──まるでベリアルの攻撃を待つように──立ち構えていた。 「ハァッ!!」 ベリアルはグリッターノアへと肉薄し、寸前で走行の勢いを落とすと、その巨大な爪をノアの横顔に叩きつけようとした。 しかし、ノアはゆっくりと頭を下げて、それを避ける。 「オラッ!!」 前から、ベリアルの足がノアの腹を蹴り飛ばそうとした。 しかし、ノアは後方に向けて宙返りして、それをまたも避けてしまう。 「──喰らえッッ!!!」 距離が遠のいたならば、と、デスシウム光線が発射される。 ノアは両手をエナジーコアの前で組んで、両腕でデスシウム光線を受ける。 前方から押し出してくるエネルギーに、ノアも少しは踏ん張るが、すぐに、両腕を思い切り開いて、デスシウムを霧散させる。 そして、右腕を前に突き出し、左腕を顔の後ろで曲げ、構えた。 「ハァッ!!!!」 カイザーベリアルのあらゆる攻撃は、全てグリッターノアには効かない、と。 そんな自信に満ちたポーズ。 人々が信じるに値する、無敵の超人の姿であった。 ──ドシンッ!! と。 そんな時、更にそこに金色のウルトラマンが空から振りかかって来る。 それは、まさしく青きウルトラマン──ウルトラマンゼロだった。 グリッターノアとウルトラマンゼロが隣に並び合い、お互いの目を見合って、頷く。 カイザーベリアルも、そこにゼロが現れた事に驚きを隠せなかったようだ。 「貴様は……ゼロッ!!」 「悪いな、ノア、それにベリアル……遅くなった!!」 ゼロは、丁寧にも、敵であるベリアルにもまた詫びるように言った。 しかし、それは挑発的でもあり、あるいは扇動的な言葉でもあるかもしれない。 自らの最大の敵が、おそらく自分を待っていたという事を見越したのだろう。 「──さあ、行こうぜ、ノア!!」 「……シュッ!!」 ゼロの呼びかけに、ノアが頷いた。 そして。 「きゅあきゅあぷりっぷー!!」 次の瞬間──シフォンの祈りと共に、ゼロのもとにも人々の祈りの力が注がれていく。 ベリアルの長年の宿敵であったウルトラマン、ゼロ。 彼にもまた、何度でもベリアルとの決着をつけさせるべく、大量のエネルギーが力を貸す。 そこに現れたのは──金と銀の二つの輝きを持つ戦士、シャイニングウルトラマンゼロだった。 そう、かつて一度、ベリアルを葬った事もある姿だった。 しかし、ベリアルは肉体を取り戻してあの時よりも強くなっている──故に、もはや、彼らより強くなった事を証明する為に、構えるのみだった。 ──ベリアルは両掌を、それぞれの戦士に向けた。 「ふん……二人に増えようが無駄な事だ、デスシウム光線──!!」 なんと、デスシウム光線を両手から放つという荒業を使おうとしているのである。 ゼロを倒し、全宇宙を手に入れる為に使用できるようになった技だ。 結果的に、ゼロを前に使う事は出来ないだろうと踏んでいたが、まさか使う機会に恵まれるとは──と、ベリアルは少し思っていた。 「──シャイニングエメリウムスラッシュ!!!!」 『──ライトニング・ノア!!!!』 対して、負けじと二人のウルトラマンが、それぞれの最強の光線を、向かい来るデスシウム光線へと放った。 光線のエネルギーは殆ど拮抗し、二つの光線がそれぞれ、ギリギリのところでぶつかり合う激戦を演出していた。 ◆ 時系列順で読む Back 変身─ファイナルミッション─(6)Next 変身─ファイナルミッション─(8) 投下順で読む Back 変身─ファイナルミッション─(6)Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) 左翔太郎 Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) 花咲つぼみ Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) 佐倉杏子 Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) 高町ヴィヴィオ Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) レイジングハート Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) 涼村暁 Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) 響良牙 Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) 涼邑零 Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) 蒼乃美希 Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) ウルトラマンゼロ Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) 孤門一輝 Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) 血祭ドウコク Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) 外道シンケンレッド Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) 加頭順 Next 変身─ファイナルミッション─(8) Back 変身─ファイナルミッション─(6) カイザーベリアル Next 変身─ファイナルミッション─(8)
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フレッシュプリキュア!の変身後データ 【キュアピーチ】 【キュアベリー】 【キュアパイン】 【キュアパッション】 【ノーザ】 本作におけるプリキュアは妖精の国・スウィーツ王国に伝わる伝説の戦士。 スウィーツ王国には『世界に危機が迫りしとき、プリキュアの森で祈りささげば、伝説の戦士よみがえるけり』という伝説が残されていた。 ティラミス長老の祈りによって四つのピックルンが復活して、ピックルンが選んだ少女がプリキュアに覚醒する。 基本的にプリキュアの正体は秘密とされているが、ラビリンスとの戦いにより世間に広まってメディアで取り上げられるくらいに有名となっている。(「そういう決まり」で秘密にしているとタルトは言った) 四つ葉町の人達はプリキュアを応援していて、TV局の警備員も「ご苦労様です!」と敬礼しながら入館を許可した。 ラビリンスとの最終決戦に赴く前、桃園ラブ達は街の人達に正体を明かして、そしてラビリンスとの戦いに向かった。 プリキュアに変身すると凄まじい身体能力を得られるだけでなく、浄化の技も使えるようになる。 その技を受けた怪物は元の姿に戻るが、破壊された街が自動的に再生される事はない。(これまでのシリーズでは再生されていたのに対して) 基本的には変身をする際、決めポーズや名乗りを挙げるが、それらが省略される話もたまにある。 キュアピーチ 本編での主な変身者は桃園ラブ。 四人の中で一番最初に覚醒したプリキュアで、ピルンによって「愛」の力を与えられている。尊敬するダンスユニット・トリニティのリーダーである知念ミユキをナケワメーケから守ろうと決意したことをきっかけに、変身するようになった。 「チェンジ・プリキュア! ビートアップ!」という宣言と共に変身して、「ピンクのハートは愛あるしるし! もぎたてフレッシュ、キュアピーチ!」と名乗る。 戦闘の際は最初に飛び出していくことが多く、他の三人を引っ張っている。データによるとパンチ力が高い。 プリキュア・ラブサンシャイン 「悪いの悪いのとんでいけ!」という掛け声と共に、手をハートの形に組むことで発射する桃色の光線。 これを受ければ、大半のナケワメーケは浄化される。 プリキュア・ラブサンシャイン・フレッシュ 第8話でシフォンとの絆を深めたことで手に入れたキュアスティック・ピーチロッドから放たれる必殺の光線。 桃色のハート型の光が包みこんだ敵を浄化する。その威力はプリキュア・ラブサンシャインよりも高い。 キュアエンジェル (エンジェルピーチ) キュアエンジェルとは「伝説にも存在しない奇跡のプリキュア」で、人々の想いの光を受け取ったことで変身することができる。 劇場版では「子ども達のおもちゃを愛する心」で、TV本編ではメビウスの支配から解放されたラビリンスの国民達の想いが力になった。 プリキュアオールスターズDX2&DX3でも世界中の人々がミラクルライトを使ったことで、パワーアップをしている。 コスチュームも全体的に白さを増して、背中からも天使のような巨大な白い翼が生えたので空高く飛ぶことも可能。 プリキュア・ラビング・トゥルーハート 「思いよ、届け」という言葉と共に空中で巨大なハート型の空間を発生させて、癒しの光を放つ。 子ども達への憎しみに囚われていたトイマジンやおもちゃ達を浄化したり、ノーザクラインを元の球根やトカゲに戻すこともした。 合体技 プリキュア・キック 高くジャンプしたプリキュアが放つキック技。 二人ならダブル・プリキュア・キック。三人ならトリプル・プリキュア・キック。四人ならプリキュア・クアドラプル・キック。と、名前が変わる。 また、四人でタイミングをずらしながらキックを放つプリキュア・コンビネーション・キックという技もある。 プリキュア・トリプル・フレッシュ キュアピーチ・キュアベリー・キュアパインの三人が同時に光線を放つ技。 本編では第7話と第8話。プリキュアオールスターズDXではフュージョンを倒す際に使用した。 ラッキークローバー・グランドフィナーレ 第37話より使われるようになった合体技。 キュアパッションがハピネスリーフを、キュアパインがプレアーリーフを、キュアベリーがエスポワールリーフを、キュアピーチがラブリーリーフを、四つ葉のクローバーとなるように合わせる。 四人で力を合わせて、クローバーから出てくるクリスタルに閉じ込めた敵を浄化する。ソレワターセを浄化する程の威力だ。 プリキュア・ラビング・トゥルーハート・フレッシュ メビウスとの最終決戦時に四人のキュアエンジェルが、ウエスター・サウラー・タルト・アズキーナ・ホホエミーナと気持ちを一つにして放った最後の技。 これを放ったことでインフィニティとなったシフォンを解放して、全世界に平和を取り戻した。 キュアベリー 本編での主な変身者は蒼乃美希。 四人の中で二番目に覚醒したプリキュアで、ブルンによって「希望」の力を与えられている。弟の和希を守ったことがきっかけで、変身するようになった。 「チェンジ・プリキュア! ビートアップ!」という宣言と共に変身して、「ブルーのハートは希望のしるし! つみたてフレッシュ、キュアベリー!」と名乗る。 戦闘時はかなり機転が利いていて、相手の裏をかくことが多い。データによるとキック力に優れている。 プリキュア・エスポワールシャワー 「悪いの悪いのとんでいけ!」という掛け声と共に、手をハートの形に組むことで発射する青色の光線。 これを受ければ、大半のナケワメーケは浄化される。 プリキュア・エスポワールシャワー・フレッシュ 第17話でシフォンとの絆を深めたことで手に入れたキュアスティック・ベリーソードから放たれる必殺の光線。 青色のハート型の光が包みこんだ敵を浄化する。その威力はプリキュア・エスポワールシャワーよりも高い。 キュアエンジェル (エンジェルベリー) TV本編及びプリキュアオールスターズDX2&DX3で、人々の想いの光を受け取ったことで変身を果たした。ピーチのように劇場版では変身していない。 コスチュームはボリュームを増して、背中からはロボットのように鋭くなった白い羽が生えたので空も飛べる。 プリキュア・ラビング・トゥルーハート 「思いよ、届け」という言葉と共に空中で巨大なハート型の空間を発生させて、癒しの光を放つ。 基本的にはエンジェルピーチのものと変わらない。第49話でノーザクラインを浄化する際に、四人で力を合わせて放った。 キュアパイン 本編での主な変身者は山吹祈里。 四人の中で三番目に覚醒したプリキュアで、キルンによって「祈り」の力を与えられている。ナケワメーケにされた犬のラッキーを救おうとしたことがきっかけで、変身するようになった。 「チェンジ・プリキュア! ビートアップ!」という宣言と共に変身して、「イエローハートは祈りのしるし! とれたてフレッシュ、キュアパイン!」と名乗る。 他の三人と連携を組んで攻撃をすることが多い。また、終盤では一度だけ単独でソレワターセを浄化したこともあった。データによると持久力に優れている。 プリキュア・ヒーリングプレアー 「悪いの悪いのとんでいけ!」という掛け声と共に、手をハートの形に組むことで発射する山吹色の光線。 これを受ければ、大半のナケワメーケは浄化される。 プリキュア・エスポワールシャワー・フレッシュ 第13話でシフォンとの絆を深めたことで手に入れたキュアスティック・パインフルートから放たれる必殺の光線。 山吹色のハート型の光が包みこんだ敵を浄化する。その威力はプリキュア・エスポワールシャワーよりも高い。 キュアエンジェル (エンジェルパイン) TV本編及びプリキュアオールスターズDX2&DX3で、人々の想いの光を受け取ったことで変身を果たした。ピーチのように劇場版では変身していない。 コスチュームとリボンはボリュームを増して、背中からは生えたので黄色い羽を使うことで空も飛べる。 キュアパッション 本編での主な変身者は東せつな。 四人の中で最後に覚醒したプリキュアで、アカルンによって「幸せ」の力を与えられている。一度、寿命が尽きてしまったイースの元にアカルンが駆けつけたことがきっかけで、変身するようになった。 「チェンジ・プリキュア! ビートアップ!」という宣言と共に変身して、「真っ赤なハートは幸せの証! うれたてフレッシュ、キュアパッション!」と名乗る。 アカルンを使うことで瞬間移動が可能となり、劇場版ではそれを活かした戦法を取った。データによると瞬発力に優れている。 プリキュア・ハピネス・ハリケーン 「歌え! 幸せのラプソディ、パッションハープ!」という掛け声と共にパッションハーブを呼び出して、音楽を奏でてから放つ必殺技。 全身を回転させながら、ハーブから赤いハート型の光と羽を大量に放ち、敵を浄化する。また、第42話ではラビリンスの占い館を覆っていた次元の壁を破ったこともある。 キュアエンジェル (エンジェルパッション) TV本編及びプリキュアオールスターズDX2&DX3で、人々の想いの光を受け取ったことで変身を果たした。ピーチのように劇場版では変身していない。 コスチュームやリボンは長くなったが、背中から生えた白い羽は他の三人に比べてやや小さい。 ノーザ 本編での主な変身者は北那由他。 人間界では北 那由他という姿で化けているノーザが「スイッチ・オーバー!」という掛け声と共に姿を変える。 戦闘力は高く、腕から植物の蔦を出して攻撃をする。また、何もない場所に巨大な穴を開けて違う場所に移動することも可能だ。 また、彼女があるいた場所に生えた植物は枯れてしまう。 超獣化 第48話でプリキュアとの戦いに追い込まれたノーザが、ソレワターセの実を飲み込んだことで変身した姿。 そのサイズは巨大で、怪人体の時と同じように植物の蔦を使って攻撃をする。また、この蔦は浄化されてもすぐに再生してしまう。 DX2ではボトムに復活させられた影響なのか、自分の力だけでこの姿になることができる。 ノーザクライン 第49話でプリキュア四人の同時光線でダメージを負ったノーザが、ドラゴン・クラインと合体したことで生まれた怪人。 その戦闘力は凄まじく、レーザー攻撃でプリキュア達を圧倒して、ラッキークローバー・グランドフィナーレを弾き返したりもした。 しかし、最後はラビリンスの国民達の祈りによってキュアエンジェルとなったプリキュア達によって浄化されて、元の球根とトカゲに戻ってしまう。
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変身超人大戦・そして―――― ◆LuuKRM2PEg ◆ B―7エリアで繰り広げられた死闘の結果は、正義が圧倒的な邪悪の前に敗れ去った。 そこで犠牲になってしまった者達は皆、とある世界にとっては希望の体現者だったが、邪悪によって踏み躙られてしまう。 しかしそれでも、全ての希望が消えたわけではなかった。 「おのれ……おのれ、おのれ、おのれ! 仮面ライダースーパー1、この筋殻アクマロを愚弄した代償は高くつきます! その借りは必ず返して差し上げましょう!」 筋殻アクマロは憂さ晴らしのために本郷猛を殺したようだが、全然晴れていないように見える。無論、それはノーザも同じ。 当初の計画が失敗したので、鹿目まどかという小娘がガイアメモリにより壊れていく楽しみをわざわざ犠牲にしてまでこの祭りを開いたというのに、こんな結果に終わってしまった。 キュアサンシャインという謎のプリキュアだけでなく、唐突に現れた仮面ライダースーパー1によって全てを台無しにされる。スバルをパワーアップさせたのに、自分達の存在を知る者が他にいては何の意味もない。 戦いを終えたことでノーザの頭はある程度冷えていたが、それでも湧き上がる怒りは止まらなかった。 「アクマロ君……とにかく今は、身体を休めましょう。奴らを追うのはそれからよ」 「無論ですとも……我とて、このままでは済ませませぬ。あの仮面ライダーだけはこの削身断頭笏の錆としなければ、例え地獄を味わおうとも満足はできませぬ……その為にも、傷を癒さねば」 激情に駆られていたアクマロがあっさりと聞き入れたことに、ノーザはほんの少しだけ驚く。感情に任せて一人で突っ走らないかと心配したが、やはり元が冷静だからそれは杞憂だったか。 一息をつきながらノーザは、本郷猛の遺体を吸収したスバルに振り向く。ソレワターセの触手によってただでさえ不気味な外見が、戦いの前に飲み込んだコウモリ男の影響で醜悪さが増していた。 それでも瞳だけは、変わらずに金色の輝きを帯びている。全ての感情が奪われた双眸の周りには鮮血が付着していて、重力に引かれてゆっくりと頬を伝いながら、そのまま地面に滴れ落ちた。 その有様はまるで、血の涙を流しているかのようだった。 【一日目・早朝】 【B-7】 【備考】 ※以下の支給品が【B-7】エリアに放置されています。 支給品一式×4、流ノ介のランダム支給品1~3、なのはのランダム支給品1~3、本郷のランダム支給品1~3、まどかのランダム支給品0~2 ヴィヴィオのぬいぐるみ@魔法少女リリカルなのは 、志葉家の書状@侍戦隊シンケンジャー、サイクロン号@仮面ライダーSPIRITS、ナナシ連中の刀@侍戦隊シンケンジャー、T-2ガイアメモリ(サイクロン)@仮面ライダーW ※ショドウフォン@侍戦隊シンケンジャーは跡形もなく消滅しました。 【ノーザ@フレッシュプリキュア!】 [状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、胴体に激しい痛み [装備]:双眼鏡@現実 [道具]:支給品一式×3、ランダム支給品0~1個、シャンプーの不明支給品0~1個、ゴオマのランダム支給品0~1、水とお湯の入ったポット一つずつ、ソレワターセの実(一個)@フレッシュプリキュア!、バグンダダ@仮面ライダークウガ [思考] 基本:この殺し合いに優勝し、一切の希望がない世界を作る。 1:まずはここで身体を休めて、次の行動を決める。 2:利用出来る参加者と出会えたら、プリキュアの悪評を出来る限りで広める。 3:ソレワターセの使用は出来るだけ慎重にする。 4:プリキュア達はここで始末する。 5:キュアサンシャインと仮面ライダースーパー1は必ず始末する。 [備考] ※プリキュアオールスターズDX2でボトムによって復活させられた後からの参戦です。 ※花咲つぼみと来海えりかの存在は知っていますが、明堂院いつきと月影ゆりとダークプリキュアに関しては知りません。 ※ソレワターセはある程度力が押さえられている上に、もしも首輪に憑依させたらその瞬間に爆発するかもしれないと考えています。 ※DX2からの参戦なのでソレワターセの実を食べなくても変身できます。 ※奪った説明書からガイアメモリの特性を知りました。 ※シャンプーの不明支給品の内二つは、ナナシ連中の刀@侍戦隊シンケンジャーと削身断頭笏@侍戦隊シンケンジャーです。 ※キュアサンシャインの存在を知りました。 【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのは】 [状態]:疲労(大)、ダメージ(中)、左腕が一部破損、ソレワターセによる精神支配、シャンプー、ズ・ゴオマ・グ、鹿目まどか、高町なのは、池波流ノ介、本郷猛の肉体を吸収、ダグバのベルトの欠片とレイジングハートエクセリオンを吸収 [装備]:マッハキャリバー、リボルバーナックル(右手用)&(左手用)@魔法少女リリカルなのは、カートリッジの弾薬セット(残り10発)@魔法少女リリカルなのは [道具]:支給品一式、スモークグレネード@現実×2 [思考] 基本:ノーザ様のしもべとして働き、参加者を皆殺しにする 0:……………………… 1:ノーザ様の指示待ち 2:あの子(アインハルト)はどうして私の名前を知ってるの・・・・・・? [備考] ※参戦時期はstrikers18話から20話の作戦開始前までのどこかです。 ※シャンプーの姿を前回の任務の自分(strikers17話)と重ねています。 ※『高町ヴィヴィオ』は一応ヴィヴィオ本人だと認識しています。 また、彼女がいることからこの殺し合いにジェイル・スカリエッティが関わっているのではないかと考えています。 ※ソレワターセに憑依された事で大幅にパワーアップしています。 ※シャンプーの遺体を吸収し、彼女に関する情報を入手しました(首輪も含まれています)。 ※シャンプー、ズ・ゴオマ・グ、鹿目まどか、高町なのは、池波流ノ介、本郷猛の肉体を吸収したことで、彼らの姿にコピーすることができます。 ※ズ・ゴオマ・グの肉体とアマダムを吸収したので、今後何らかの異変を起こすかもしれません。(実際にどうなるかは後続の書き手さんにお任せします) ※ディバインバスターの使用によってカートリッジが消費されました。 ※振動破砕の影響で左腕が破損し、マッハキャリバーとリボルバーナックル(左手用)に亀裂が走っています。(どの程度の規模かは後続の書き手さんにお任せします) 【筋殻アクマロ@侍戦隊シンケンジャー】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、全身に大火傷、強い苛立ち [装備]:削身断頭笏@侍戦隊シンケンジャー [道具]:支給品一式、ランダム支給品1~2 [思考] 基本:地獄をこの身で味わう為、十臓と共に脱出を試みる。 1:今はこの身体を休ませる。 2:裏正、太夫の三味線の確保及び十臓を探す。 3:ドウコクに関してはひとまず放置。 4:条件が揃うならばこの地で裏見がんどう返しの術を試みる。 5:仮面ライダースーパー1から受けたこの借りを必ず返す。 [備考] ※参戦時期は第四十幕『御大将出陣』にてシタリから三味線を渡せと言われた直後。 ※アインハルトが放った覇王断空拳の音を聞きました。 ※不明支給品の内一つは、リボルバーナックル(左手用)@魔法少女リリカルなのはです。 ◆ ようやく戦いが終わって生きることができたが、明堂院いつきの心は決して晴れない。それどころか暗い表情を浮かべてすらいた。 この世界で出会えた人達を守りきることができずに、こうも簡単に犠牲となってしまう。高町なのはも、鹿目まどかも、池波流ノ介も、本郷猛も……誰一人として助けることができなかった。 砂漠の使徒やブラックホール達と戦った時のように、みんなをこの手で守らなければならなかったのに、逆に守られてしまう。これじゃあ、プリキュア失格だった。 「アインハルト……」 それでもいつきは決して挫けたりはせずに、膝の上で横たわっているアインハルト・ストラトスの頭を優しく撫でる。 仮面ライダースーパー1によってこの【C―8】エリアに到着するまで、幸いにも彼女は気絶していた。だが、このまま目覚めたら彼女は一体どうなってしまうのか……考えただけでも辛くなってしまう。 「まだ、アインハルトちゃんは目覚めないのかい……?」 そして眠り続けるアインハルトを心配している男が、こちらを見つめてくる。 仮面ライダースーパー1となって自分達をここまで逃がしてくれた強くて優しい青年、沖一也だった。 「はい……でも今は、そっとしておいてあげてください……あんな酷いことがあったばかりなので」 「……すまない、俺がもっと早く君達の元に駆けつけていれば、こんなことにはならなかったのに」 「いえ、僕なら大丈夫です……一也さんが来てくれたおかげで、こうして助かったんですから」 「そうか……」 いつきは一也を恨むつもりなど最初からない。 彼がいてくれたおかげでこうして生きていられたのだから、むしろ感謝すらしている。それに猛だって一也にこうして欲しかったのだから、責めるなんてできなかった。 だから今は、命の恩人である一也に微笑む。不謹慎なのは理解しているが、少しでも彼を安心させたかった。 一方で、一也の表情はまだ沈鬱に満ちていたはずだが、それでも瞳には猛と同じような力強さが感じられてきた。 「改めて君達に約束しよう……いつきちゃん達二人の命はこの俺が絶対に守る。そしてこんな殺し合いを一刻も早く終わらせて、みんなが未来を作れる毎日を守ってみせる。だから、決して無茶をしないでくれ」 「わかりました……僕も、一也さんに決して無理をさせません。アインハルトを守るためにも、この力でできることを一生懸命に頑張ります。だから一緒に、みんなを守りましょう?」 「……ああ!」 そう言いながら一也は、ようやく笑顔を浮かべる。 それはまるで、殺し合いという残酷な現実を打ち破れるほどに強くてカッコいい、頼りになる正義の味方が見せてくれるような、暖かい笑顔だった。 そしていつきもまた決意を固める。こんなにも優しい人の思いを裏切らないためにも、絶対にアインハルトを守らなければならないと。もうこれ以上、無意味な犠牲を出してはならない。 沖一也と視線を合わせる明堂院いつきは、改めて自分自身にそう誓った。 【1日目・早朝】 【C-8 森林】 【沖一也@仮面ライダーSPIRITS】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、強い決意 [装備]:不明 [道具]:支給品一式、ランダム支給品1~3 [思考] 基本:殺し合いを防ぎ、加頭を倒す 0:殺し合いを止める為に仲間を探すが、今はアインハルトが目を覚ますのを待つ。 1:本郷猛の遺志を継いで、仮面ライダーとして人類を護る。 2:この命に代えてもいつきとアインハルトを守り、スバルを絶対に助けてみせる。 3:先輩ライダーを捜す 4:鎧の男(バラゴ)は許さない。だが生存しているのか…? 5:仮面ライダーZXか… 6:ノーザ、アクマロは何としてでも倒す。 [備考] ※参戦時期は第1部最終話終了直後です ※一文字からBADANや村雨についての説明を簡単に聞きました ※参加者の時間軸が異なる可能性があることに気付きました ※18時までに市街地エリアに向かう予定です。 ※村エリアから東の道を進む予定です。(途中、どのルートを進むかは後続の書き手さんにお任せします) 【明堂院いつき@ハートキャッチプリキュア!】 [状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、罪悪感と決意 [装備]:プリキュアの種&シャイニーパフューム@ハートキャッチプリキュア! [道具]:支給品一式、ランダム支給品1 [思考] 基本:殺し合いを止め、皆で助かる方法を探す 0:今はアインハルトが目を覚ますのを待つ。 1:沖一也と共に行動して、今度こそみんなを守り抜く。 2:仲間を捜す 3:ゆりが殺し合いに乗っている場合、何とかして彼女を止める。 4:スバルさんをノーザとアクマロの手から何としてでも助けたい。 [備考] ※参戦時期は砂漠の使徒との決戦終了後、エピローグ前。但しDX3の出来事は経験しています。 ※主催陣にブラックホールあるいはそれに匹敵・凌駕する存在がいると考えています。 ※OP会場でゆりの姿を確認しその様子から彼女が殺し合いに乗っている可能性に気付いています。 ※参加者の時間軸の際に気付いています。 【アインハルト・ストラトス@魔法少女リリカルなのはシリーズ】 [状態]:魔力消費(大)、ダメージ(極大)、疲労(極大)、背中に怪我、気絶中、極度の混乱及びにショック状態 [装備]:アスティオン@魔法少女リリカルなのはシリーズ [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3個(確認済み) [思考] 基本:??????????? 0:??????????? [備考] ※ スバルが何者かに操られている可能性に気づいています。 ※ 高町なのはと鹿目まどかの死を見たことで、精神が不安定となっています。 ◆ 空の色は血のように赤黒い。 地面の色も血のように赤黒い。 世界のあらゆるところに横たわる屍から流れる血も赤黒かった。 そしてこの世界に吹く風は全身の血が一瞬で凍りつきそうなほどに冷たくて、呪われている。 地獄と呼ぶに相応しい世界の中で、その少女はたった一人で泣いていた。 「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……」 世界のあらゆるところから響く呪祖の声は少女の身体に襲いかかり、その罪を攻め立てる。 そのおぞましさに思わず耳を塞ぐが、そんなことなどお構いなしに呪いは少女の中を犯していく。 お前は人殺しの怪物だ。お前はこの世界にいてはいけない化け物なんだ。お前は血に飢えた悪魔でしかないんだ。お前は破壊すること以外何もできない獣なんだ。お前は平然と人を食らう畜生なんだ。 闇の中から聞こえてくる声は、少女がこれまで培ってきた全てを破壊していく。 忘れもしないあの日、まだ弱かったあたしは地獄の業火に包まれた世界からあの人に助けられた。でもあたしは、あの人を■してしまった……! 罪を犯してしまった少女の眼には涙が浮かび上がって、何もかもを見通せなくしてしまう。 遠い日の思い出も、みんなと過ごしてきたかけがえのない日々も、これまで助けてきた人々の笑顔も、尊敬するあの人との出会いも……全てが自分から遠くなってしまった。 愛していた日々にはもう戻れない。戻ろうとしても、この手が血に染まりすぎてしまったのだから。 「……ごめんなさい、あたしのせいで……ごめんなさい……!」 罪悪感から生まれる慟哭によって喉が詰まるが、それでも少女は頭を垂れる。その懺悔が誰にも届かず、何の意味を持たないことを知りながら。 ただ彼女は犯した罪に対して、謝り続けることしかできなかった。 「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……なのはさん、みんな、ごめんなさい……!」 こんな命、すぐにでも絶ちたかったがそれすらも許されない。もう少女の身体は少女の物ではないのだから。 だからせめて少女は願う。平和を愛する誰かが、これ以上の悲劇を生む前に自分を殺してくれることを。それだけが少女に残された最後の希望だった。 それがいつになるかはまるでわからない。ほんのすぐなのか、それとも未来永劫誰かを殺し続けてしまうのか。そのどちらなのかは、まるでわからない。 もう償うことができない彼女は自分自身に対してひたすら怯えていた。いつどこで誰を殺してしまうのか……この手は一体どれだけの罪を重ねてしまうのか? ソレワターセの意識とも呼べる暗闇の中で、独りぼっちとなってしまった少女……スバル・ナカジマは涙を流しながら詫び続けるしかできなかった。 【ズ・ゴオマ・グ@仮面ライダークウガ 死亡確認】 【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ 死亡確認】 【高町なのは@魔法少女リリカルなのは 死亡確認】 【池波流ノ介@侍戦隊シンケンジャー 死亡確認】 【本郷猛@仮面ライダーSPIRITS 死亡確認】 【残り54人】 時系列順で読む Back 変身超人大戦・最後の乱入者Next I am(前編) 投下順で読む Back 変身超人大戦・最後の乱入者Next I am(前編) Back 変身超人大戦・最後の乱入者 本郷猛 GAME OVER Back 変身超人大戦・最後の乱入者 沖一也 Next 黒き十字架(前編) Back 変身超人大戦・最後の乱入者 明堂院いつき Next 黒き十字架(前編) Back 変身超人大戦・最後の乱入者 ノーザ Next Lの季節/I don t know the truth Back 変身超人大戦・最後の乱入者 高町なのは GAME OVER Back 変身超人大戦・最後の乱入者 スバル・ナカジマ Next Lの季節/I don t know the truth Back 変身超人大戦・最後の乱入者 アインハルト・ストラトス Next 黒き十字架(前編) Back 変身超人大戦・最後の乱入者 鹿目まどか GAME OVER Back 変身超人大戦・最後の乱入者 ズ・ゴオマ・グ GAME OVER Back 変身超人大戦・最後の乱入者 池波流ノ介 GAME OVER Back 変身超人大戦・最後の乱入者 筋殻アクマロ Next Lの季節/I don t know the truth
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「ロボットと天使」 暇で書いた小説です 稚拙過ぎなので注意 ピノ:主人公。機械。 クリス:天使 錆び付いた町、東京。全世界から人間が居なくなって、何年過ぎただろう。今の僕には分からない。 地球上には、人間はおろか、動物とロボット――僕を除いて――が居なくなった。 最初は人から。どんどん消えていく人間を見て、僕たち意思あるロボットは、束縛から解放されると喜んだ。 次の日には哺乳類が消え去った。僕たち意思あるロボットは、なぜかそれに気付かなかった。 その次の日には空を飛ぶ生き物が居なくなった。僕たち意思あるロボットは、それに気付き始めた。同時に、原因を探り始めた。 その次の日は、陸上に動物は居なくなった。僕たちは少し寂しくなった。原因は、依然としてわからないままだった。 その次は海の中の生物が消えた。また、物が腐らなくなった。 その次の日、ルッペン・ドゥ―バーという博士に作られたロボットが消え始めた。数分後には、僕たち意思あるロボットを繋ぐ電波の糸から、情報が来なくなった。 七日目には、僕を残して、地球上には動く生物が居なくなった。 それから何年経っただろう。僕の記憶装置はとうに容量不足になり、新しく物事を覚えられなくなった。 だが、僕のバッテリーは以前元気で、寝床にある太陽光充電装置と共に、僕を突き動かしていた。 最後のロボットが消える前にこう言った。 「これは、現代におけるノアの箱舟だ。逃げる事はかなわない。人間はとうに滅んだ。だが、もしロボットが残るなら、ノアらしく文明を復活させてくれ」 そしてその言葉を最後に、何の情報も入ってこなくなった。 朝は体内にセットされた時計によって起きる。そして、体の節々に機械油を注し、太陽光充電装置からの電力を受け取る。 住処は、もとは人間の家だったが、僕によって持ち込まれた機材で埋め尽くされ、人間の住む余地は無い。 もっとも、住む人間自体が存在しないのだから別に構わないのだが。 充電が終わると、ネットワークに呼びかける。そして、返事が無い事を確認してから外へ出る。 これをずっと繰り返してきた。夏も、冬も、晴れた日、風の日、雨の日も(太陽光充電装置は、わずかな光でも作動するので、雨が降っていても構わないのだ)。 そうするうちに、人工皮膚は薄汚れ、体全身を覆う服は真っ黒になっていた。 そのため、新しいパーツを探しに行くのだ。 PCショップ、リサイクルショップ、工場、商店街。探す所はたくさんある。しかし、どこはもう探していて、どこがまだ探していないのか分からないため、片っ端から探し尽くす。 記憶装置は容量オーバーで新しい事は覚えられないが、補助記憶装置があるので、大して困らない。補助記憶装置は、一定量の情報が溜まると削除するので、容量はオーバーしない。 いつかは補助記憶装置も壊れるだろうが、しばらくは壊れなさそうだ。 いつもなら、何の収穫も無いまま帰路につくが、今日は違った。 空から人が降りてきたのだ。 その子は、ふわふわと、横になってゆっくり降りてきた。見たところ人間の女の子のようだった。 「大丈夫? 」 傍によって訊いた。しかし、返事は無かった。その子は眼をつぶったまま動かない。一瞬、死んでいるのかと思ったが、呼吸しているので、寝ているのだと気付いた。 とりあえず、家まで運んだのはいいものの、どうしよう。寝かせようにもスペースがない。どこもかしこも機材であふれていた。 いらない機材など無いのだが、機材を除け、人一人分の空きを作った。そして、そこにその子を寝かせると、その子が起きたときのために何か食べるものを探しに行った。 冷蔵庫(もはやただの箱)の中には、肉、魚、水があるが、調理できない。ガスは通っておらず、電気はあるものの、調理するほども無い。 もしかしたらと思い、地下室の個人用バーに行くと、サラミとチーズとパン、あと大量の酒があった。 酒はさすがに、とパンとサラミと、それを切り分けるためのナイフを持って、上に戻った。道中で水を冷蔵庫から取り出した。 数時間待ったが、起きる気配が無い。先程持ってきた食料をその子の枕もとに置いた。充電も切れてきたので、その子が死んでいない事を確認してから充電(眠ると同義。充電中は活動できない)に入った。 「う……ん…」 ごつごつしたものが顔にあたり、目を覚ます。ごつごつしたものは電気アイロンだった。 真っ暗闇で見えないが、周りはごつごつしたもので囲まれているらしい。 目が暗闇に慣れてくると、そこはゴミ捨て場のようなところだというのが分かった。屋内でなければ、ゴミ捨て場と思ったかもしれない。 また、頭(のあった場所)の隣に、パンとサラミと透明な容器に入ったこれまた透明な液体があった。 すこし考えた後、空腹には勝てないという結論に至った。パンを手に取り、かぶりついた。 死ぬほど堅かった。これは鈍器になりえる。透明な容器に入っているのは水だと思うが、開けかたが分からない。パンの隣に転がってあったナイフで突き刺すと、意外にやわらかい物質だった。 穴と言うか、切れ込みというか迷う所だが、そこから流れ出る水でパンをふやかし、ナイフでこれまた都合よく転がってあったサラミを二切れ切り分けた。 ふやけたパンはなぜか錆びた鉄の味がした。サラミは乾ききっていて、噛み千切りにくかった。 少しお腹が膨れてくると、さらに目が冴えた。部屋の壁にカーテンがかかってあるのがみえた。 がらくたの山を登りながら、カーテンの所まで来ると、一気にカーテンを開け放った。 すこしくもったガラスの向こうに、満月からすこし日が経った、半月より膨らんだ月が輝いていた。 コメントくださいお願いします 今の気持ちを一言で言おう。続編希望。良さそうな世界観じゃね? -- 春 (2009-06-15 19 05 43) 今後の展開に期待☆ -- 鰺 (2009-06-15 21 10 41) 次が気になる・・・いい小説だ・・・ -- 鋼 (2009-06-17 17 44 58) ウホッウホウッッホホウホ(旨い!もう一杯!続編が気になるb) -- 団 (2009-06-21 22 42 25) 名前 コメント
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仮面ライダーWの変身後データ 【仮面ライダーダブル】 【仮面ライダーアクセル】 【仮面ライダーエターナル】 【仮面ライダースカル】 【仮面ライダージョーカー】 【仮面ライダーサイクロン】 本作の仮面ライダーは、作中でのキーアイテムとなる純正型のガイアメモリを専用のドライバーと呼ばれるベルトに装填して変身する。 加頭のドライバーを使って克己が変身している事から、多くのドライバーは他人でも使用可能な模様。ただし、ダブルドライバーなど、特殊なものも存在する。 基本的に、変身時の掛け声は「変身!!」。 マキシマムドライブ 必殺技は使用しているメモリの力を最大限に増幅させた「マキシマムドライブ」を発動する事で行い、その際「(発動するメモリ名)・Maximum Drive」の電子音声が発声される。使用すると身体に大きな負担がかかる。 ツインマキシマム ベルトのマキシマムスロットと武器のスロットにメモリを装填する事で発動できる、更に強いマキシマムドライブ。 身体への負担が非常に大きく、ダブルが通常形態で使用すると重症になるほどのエネルギーがある。 エクストリームやアクセルの場合、通常形態のダブルほど大きな負担はかからない。 仮面ライダーダブル 本編での主な変身者は左翔太郎とフィリップ。「S.I.C. HERO SAGA KAMEN RIDER W -Playback-」にて、石ノ森章太郎とフィリップで変身した事がある。 二つのメモリの力を使って戦闘する。メタルシャフトやトリガーマグナムのスロット、またはベルトのマキシマムスロットに装填する事でマキシマムドライブを発動する。 マキシマムドライブの発動の際、翔太郎とフィリップは息を合わせるために必殺技の名前を叫ぶ。 メタルシャフト サイクロンメタル、ヒートメタル、ルナメタルで使用可能な棒術武器。 メタルボディの特徴である頑丈なボディと同じ強度を持ち、高い攻撃力を持つ。 トリガーマグナム サイクトントリガー、ヒートトリガー、ルナトリガーで使用可能なエネルギー銃。 通常時は「ノーマルモード」、メモリブレイク時は「マキシマムモード」へ変化する。 サイクロンジョーカー 身長195cm。体重85kg。 パンチ力2.5t。キック力6t。ジャンプ力ひと跳び60m。100mを5.2秒で走る。 仮面ライダーダブルの基本形態。ダブルドライバーにサイクロンメモリとジョーカーメモリを挿しこむことで変身できる。 全フォームの中で最も格闘能力に優れており、攻撃の威力を高める風を操ることができる。 ジョーカーエクストリーム マキシマムドライブ。緑色の竜巻を発生させ、その力で宙に浮き上がった後、体を真ん中から半分に分割して時間差で両足蹴りを叩き込む。破壊力12t。 連続蹴り 『MOVIE大戦アルティメイタム ディレクターズカット版』で使用。緑の風を纏いながら体を回転させ、そのまま連続蹴りを叩き込む。 ジョーカーエクストリーム・ダブル(仮面ライダーアクセル バイクフォームとの合体技) アクセルの後輪を利用して空中高くジャンプしてジョーカーエクストリームを放つ。 サイクロンメタル 身長195cm。体重100kg。 パンチ力3.5t。キック力7t。ジャンプ力ひと跳び37m。100mを9.5秒で走る。 9つの基本形態で最も相性が悪いが、最も防御に優れたフォームであり、敵の飛び道具を弾く際使われる事が多い。 メタルツイスター メタルシャフトの先端に緑色の旋風を纏い、緑色の竜巻を発生させる様に回転しながら敵をシャフトで連打する。破壊力は30t。 メタルスタッグブレイカー スタッグフォンを合体させたメタルシャフトの先端にクワガタムシの顎の様な風のエネルギーを発生させ、敵を挟み込んで粉砕する。破壊力は30t。 サイクロントリガー 身長195cm。体重91kg。 パンチ力1.7t。キック力3t。ジャンプ力ひと跳び46m。100mを7.2秒で走る。 弾丸がサイクロンの能力を帯びたことにより、高い連射能力を持つ。反面、一発の威力は低く、命中精度が落ちるため精密射撃にも向いていない。 トリガーエアロバスター トリガーマグナムから緑色の小型竜巻を連続発射し、敵を吹き飛ばす。破壊力は20t。 トリガーバットシューティング バットショットが変形したスコープで照準を絞り、トリガーマグナムから射出した高威力の風の弾丸で敵の急所の正確な位置を一点集中で撃ち抜く。破壊力は20t。 ヒートジョーカー 身長195cm。体重98kg。 パンチ力5t。キック力5.5t。ジャンプ力ひと跳び49m。100mを6.5秒で走る。 闘争本能を高めるヒートメモリと近接格闘に優れるジョーカーメモリの組み合わせなので相性は良いが、その分やや制御が難しい。 ジョーカーグレネイド ヒートサイドの拳に赤・ジョーカーサイドの拳に紫の炎を纏い、ジャンプと共にその熱を推進力として上昇し、空中で分割され、両サイドから敵に連続パンチを叩き込む。破壊力は10t。 ヒートメタル 身長195cm。体重105kg。 パンチ力6t。キック力9t。ジャンプ力ひと跳び25m。100mを11秒で走る。 メタルメモリのパワーをヒートメモリが高める形となるフォームであり、高熱のメタルシャフトによる力強い棒術を得意とする。 鈍重だが、極めて高いパワーを誇る。 メタルブランディング メタルシャフトの先端(片方あるいは両方)に高熱を纏い、噴射した熱による推進力を乗せて敵にシャフトを叩き込む。破壊力は30t。 ヒートトリガー 身長195cm。体重95kg。 パンチ力3t。キック力4t。ジャンプ力ひと跳び45m。100mを8.0秒で走る。 ヒートとトリガーという攻撃的なメモリ同士の組み合わせである為、初期の9つのフォームの中では最大の火力を誇るが、その反面、最も不安定で危険なフォームでもある(ナスカ・ドーパントとの戦闘では、弾丸の強い爆発によってフィリップが意識を失ってしまい、変身を維持できなくなってしまっている)。 トリガーエクスプロージョン トリガーマグナムから超高温の火炎放射を放つ。破壊力は35t。 ツインマキシマムの場合は全身が超高温になり、その熱エネルギーを圧縮した強力な火炎弾を放つ。 ルナジョーカー 身長195cm。体重75kg。 パンチ力2t。キック力4.5t。ジャンプ力ひと跳び50m。100mを4.0秒で走る。 ルナ側の右半身が伸縮性を持った状態となり、変幻自在に遠距離からのパンチやキックを放つ。 逃げようとする敵をつかんで引き戻したり、伸ばした手足をしならせる事で敵の攻撃を弾いたりする事もできるが、パワーは弱い。 ジョーカーストレンジ 正中から分割され、さらにルナサイドが分身した後同時に腕を伸ばして連続攻撃を当て、最後にジョーカーサイドによるパンチを叩き込む。破壊力は13t。 ルナメタル 身長195cm。体重90kg。 パンチ力4t。キック力5t。ジャンプ力ひと跳び40m。100mを7.6秒で走る。 メタルシャフトがムチのように伸縮し、変幻自在の攻撃を繰り出す。敵を捕縛したり、命綱のように使ってぶら下がるといった事も可能。 メタルイリュージョン 鞭状に変化したメタルシャフトを円を描く様に振り回して黄色の円盤状のエネルギーを複数生成し、自在に弾き飛ばして敵を攻撃し、全ての光輪を全方位からぶつける。破壊力は30t。 ルナトリガー 身長195cm。体重80kg。 パンチ力3.5t。キック力4.5t。ジャンプ力ひと跳び45m。100mを8.5秒。 変幻自在に軌道を変えるエネルギー弾を発射する事が可能で、動き回る敵を確実に銃撃するのに有効なフォーム。かなり便利。 トリガーフルバースト トリガーマグナムから変幻自在に軌道を変える黄色・青のエネルギー弾を無数に撃ち出す。破壊力は20t。 トリガースタッグバースト スタッグフォンを合体させたトリガーマグナムから左右2方向に分断して発射した光線が、クワガタムシの顎の様に弧を描き敵を挟み込み命中する。破壊力は20t。 ファングジョーカー 身長195cm。体重82kg。 パンチ力8t。キック力13t。ジャンプ力ひと跳び30m。100mを3.2秒で走る。 ダブルの形態の中で、唯一フィリップが変身し、翔太郎がソウルサイドになる。変身にはファングメモリとジョーカーメモリが必要。 他のフォームを凌ぐ高い格闘能力を持ち、闘争心を剥き出しにした野獣のような戦い方をする。ただし、ファングメモリはフィリップを守るためなら手段を選ばず敵を排除するようプログラムされているため、暴走する危険性がある。 鼻先の角・タクティカルホーンを弾く回数によって異なる箇所に刃を出現させる。1回で「Arm Fang」の電子音声と共に腕から伸びる刃アームセイバーと、2回で「Shoulder Fang」の電子音声と共に肩から出現しブーメランや手持ち武器として扱える刃ショルダーセイバーが武器になる。 ファングストライザー タクティカルホーンを3回弾いて右脚にマキシマムセイバーを出現させ、蹴りで敵を切り裂く。その際、恐竜の頭部の様なオーラと共に、メモリに描かれている「F」の文字が浮かび上がる。破壊力は45t。 サイクロンジョーカーエクストリーム 身長195cm。体重82kg。 パンチ力5t。キック力10t。ジャンプ力ひと跳び60m。100mを4秒で走る。 サイクロンジョーカーの状態でフィリップの肉体を取り込んだエクストリームメモリを使用して変身する、2人の精神・肉体が一体化したサイクロンジョーカーの強化形態にしてWの最強形態。 触角・手足のリングはX字型、ショルダーはW型のフォーススタビライザーに変化し、カラーリングはサイクロンジョーカーの緑・黒に加えて、身体の中央にセントラルパーテーションが変化したクリスタル状の超越的身体・クリスタルサーバーが出現し、3色に分かれる。 クリスタルサーバーは地球という巨大なデータベースと直結しており、その場の戦闘に必要な情報をリアルタイムで検索・ダウンロードする役割を果たす。これにより、入手した情報からその都度置かれた状況に合わせて最も有効な戦術・戦略を導き出す事で常に敵の動きを察知した上で一手先を行く戦法をとる事が可能で、クリスタルサーバーと連携した格闘戦、専用武器・プリズムビッカーを使用する剣術戦を得意とする。クリスタルサーバー・プリズムビッカーを連携する事で敵のガイアメモリの能力を無効化する事も可能であり、ハーフチェンジ・ファングジョーカーでは不可能だったツインマキシマム・プリズムビッカーを使用した4本同時マキシマムドライブも問題無く発動可能。 プリズムビッカー クリスタルサーバーから生成される武器。別名光の矛と盾。プリズムメモリを装填する事で、プリズムソード、ビッカーシールドに分離可能。クリスタルサーバーと連携する事でドーパントの能力を検索・解析し、そのデータを利用して敵のガイアメモリの能力を無効化できる。 プリズムソード プリズムビッカーから分離される両刃剣。プリズムメモリと併用する事で複数のメモリの力を集束させる能力を持ち、強力な斬撃を繰り出す事が可能。 ビッカーシールド 手用の円形盾。X字型に配された4つのマキシマムスロットがあり、従来では不可能だった4本同時マキシマムドライブの発動が可能。 ダブルエクストリーム マキシマムドライブ。エクスタイフーンから発生した緑・黒の2色の竜巻に包まれながら上昇し、両足にエクストリームのエネルギーを纏って両足蹴りを叩き込む。破壊力は80t。 ダブルプリズムエクストリーム エクストリーム・プリズムメモリのツインマキシマム。両足にエクストリーム・プリズムのエネルギーを纏って両足蹴りを叩き込んだ後に連続蹴りで追撃するダブルエクストリームの強化版。ユートピアにもっとも有効。破壊力は160t。 プリズムブレイク プリズムソードのマキシマムスターターを押してマキシマムドライブを発動し、斬り付けた敵のメモリの能力を断つ。エネルギー刃を飛ばすパターンもある。破壊力は50t。 ビッカーファイナリュージョン サイクロン・ヒート・ルナorトリガー・ジョーカーorメタルのいずれか4本をブリズムビッカーに装填してマキシマムドライブを発動し、ジョーカーの場合は七色の光線を放ち、メタルの場合は強力なバリア状のエネルギーを展開する。破壊力は120t。 ビッカーチャージブレイク サイクロン・ヒート・ルナ・ジョーカーの4本をブリズムビッカーに装填してマキシマムドライブを発動し、メモリのエネルギーをプリズムメモリの力でプリズムソードに集束して敵を一刀両断する。破壊力は120t。 名称不明(ルナマキシマムドライブ) 右腕のリングを伸ばして敵を絡め取る。 ダブルライダースラッシュ(オーズとの合体技) 『MOVIE大戦CORE』で使用。ビッカーチャージブレイクとオーズ(タトバコンボ)のオーズバッシュの同時攻撃。 トリプルライダーキック(キバ、ディケイドとの合体技) 『仮面ライダーウィザード』最終話で使用。ダブルエクストリーム、キバ(エンペラフォーム)のエンペラームーンブレイク、ディケイド(コンプリートフォーム)の強化ディメンションキックの三位一体攻撃。破壊力は290t。 サイクロンジョーカーゴールドエクストリーム 身長195cm。体重82kg。その他のスペック不明。 『AtoZ 運命のガイアメモリ』にて、風都の人々の祈りを乗せた風を受けて変身したダブルの超最強形態。 『MOVIE大戦CORE』では、オーズがタジャドルコンボにコンボチェンジした際に発生したエネルギーを吸収して変身した。 クリスタルサーバーの色が黄金に変色し、街のシンボルである風都タワーの風車の羽を模したマフラーの様な3対の翼で自由自在に空中を飛翔可能。 ゴールデンエクストリーム 黄金のエネルギーを纏い、背中の翼で飛翔しながら強力な両足蹴りを叩き込むキック。26本のガイアメモリを全て破壊するほどのエネルギーを持つ。少なくとも80t以上の威力が推定される。 ダブルライダーキック(オーズとの合体技) 『MOVIE大戦CORE』で使用。ゴールデンエクストリーム、オーズのプロミネンスドロップ(タジャドルコンボ)の同時攻撃。破壊力は320t。 サイクロンアクセルエクストリーム 照井竜のアクセルメモリとフィリップのサイクロンメモリで変身したダブル。 シュラウドがテラー・ドーパントとの決戦に向けて当初想定していた形態。複眼の色は青。 テラーを倒すための最大の難関・精神干渉波に対抗可能な姿とされている。本編ではイメージでしか登場していないが、後に玩具が発売され、ゲーム『仮面ライダークライマックスヒーローズ オーズ』に登場。 このゲームでは、アクセルとサイクロンジョーカーエクストリームの必殺技を仕様可能となっている。 仮面ライダーアクセル 本編での主な変身者は照井竜。 身長197cm。体重93kg。 パンチ力10t。キック力12t。ジャンプ力ひと跳び47m。100mを3秒で走る。 フルフェイス・ヘルメットを模したマスク・モトシェルメット、頭部に見られる鋭利な形状となった「A」を模した角・エースフィーラー、背部・脚部に装着された車輪・ランドホイールが特徴。青のモトシールドの奥に隠された円状の複眼・フェイスフラッシャーは変身直後・マキシマムドライブ発動時に発光する。 アクセルメモリ単体での力・特質を極限まで活かした仕様となっているため、サイクロンやヒートの力を圧倒するスピード・放熱を誇り、戦闘能力も非常に高い。 アクセルドライバーの右グリップ部・パワースロットルを捻る事で、メモリのパワーを伝達して力を高める事が可能で、エンジンブレードを使用する豪快な剣技・専用技を駆使した剣術戦を得意とする。全身からヒートメモリ以上の高熱を放つ事もできる。 アクセルグランツァー アクセルメモリのマキシマムドライブ。全身に高熱を纏い、後ろ跳び回し蹴りを叩き込む。破壊力は35t。 エースラッシャー エンジンメモリのマキシマムドライブ。エンジンブレードからA字型のエネルギー刃を射出する。 ダイナミックエース エンジンメモリのマキシマムドライブ。エンジンブレードで敵や周囲をA字型に切り裂く。 バイクフォーム 全長2.65m。全幅0.82m。全高0.98m。重量98kg。最高速度は920km/h。 アクセルに変身した状態でグリップを握ってドライバーを取り外す事で変身可能なバイク形態。 如何なるオフロード・悪路も縦横無尽に疾走可能で、氷の上でもスリップしない。それどころか、垂直の壁を駆け上がる事までできる。足裏のマフラー・エクゾーストマズルから熱風を放出して攻撃する。 無人でも走行できるが、ダブルやなでしこを乗せて戦う事もある。 突撃攻撃 エンジンメモリをアクセルドライバーに装填してマキシマムドライブを発動し、全身に炎を纏って敵に突撃するマキシマムドライブ。 アクセルガンナー 全長4m。全幅1.52m。全高1.22m。重量238kg。最高速度は1070km/h。最高出力1340kw(馬力換算で約1000馬力)。 バイクフォームのアクセルがシュラウドから与えられたサポートドロイド・ガンナーAと合体した姿。 走行・砲撃は全てスロットル操作で行い、セーフティが解除されたガイアキャノン・バイクフォームの後輪に仕込まれた副砲・ガトリングホイールを武器とする。 ガンナーフルブレイク ガイアキャノンからマキシマムドライブのエネルギーを集束した砲撃を放つ必殺技。 アクセルタービュラー バイクフォームがWのタービュラーユニットと合体したアクセルの空中戦闘形態。自在に空中を飛行可能で、前輪を使用しないユニットのため、上半身を人型に戻す事でエンジンブレードが使用できる。タービュラーユニットから噴射する青い炎(バックファイア)で攻撃可能。 突撃攻撃 アクセルメモリのマキシマムドライブ。巨大なAの文字を模した炎を纏って、エンジンブレードで突撃する。 トライアル 身長197cm。体重82kg。 パンチ力2.5t。キック力3t。ジャンプ力ひと跳び90m。100mを0.27秒で走る。 トライアルメモリを使用した最強形態。最低限必要な部分を除いた装甲などの重量物を徹底排除、大きな軽量化が施された事で、運動性能の飛躍的な向上、音速にも耐えうる超高速移動を実現している。ただし、その軽量化により、防御力・耐久力・一撃分の攻撃力(最大威力でも1/4)が著しく低下しており、特に攻撃力は1/8にまで低下してしまう。しかし重い一撃を叩き込むのではなく、一度に連続攻撃を重ねてダメージを蓄積し、機動力を活かして敵の攻撃を回避可能なため、そのデメリットをフォローするだけの戦闘能力を発揮可能であり、エンジンブレードも使用可能。使用者がどれだけのスピードを発揮できるのかにもよる。 マキシマムドライブ発動中はシステムに多大な負担が掛かる事から10秒間のタイムリミットが設けられており、制限時間内にメモリのカウンターを手動で停止させなければ変身が強制解除され、変身者も相応のダメージを負ってしまう。このリスクがあるため、照井は予め訓練をしたうえでなければ使いこなせなかった。 マシンガンスパイク トライアルメモリのマキシマムドライブ。トライアルメモリの秒読み開始と同時に最大加速を行い、「T」の字を描く様に連続で蹴りを叩き込む。キックの数によって威力は大きく異なる。 マシンガンスラッシャー トライアルメモリのマキシマムドライブ。トライアルメモリの秒読み開始と同時に最大加速を行い、「T」の字を描く様にエンジンブレードで連続で切り刻む。これも切り刻んだ数で大きく威力は異なる。 ブースター 身長197cm。体重80kg。 パンチ力5t。キック力10t。ジャンプ力ひと跳び1500m(ブースター使用時)。100mを5秒で走る。 バイクフォームへ変身するための車輪が失われた代わりに飛行用のブースターが全身に設けられている。 ブースターの加速力で自在に飛行可能なだけでなく、攻撃力やスピードも通常時のアクセルより高く、その機動性を活かした三次元的な空中戦闘を得意とする。エンジンブレードも使用可能。 ブーストスラッシャー 低空飛行を行い、黄色のエネルギー刃を纏ったエンジンブレードで横一文字に切り裂く、アクセルメモリのマキシマムドライブ。 仮面ライダーエターナル 本編での主な変身者は大道克己、加頭順。 レッドフレア 加頭順が変身したエターナルの基本形態。通常はこの形態だが、エターナルメモリの適合率が高い大道克己はコレをすっ飛ばしてブルーフレアになる。 コンバットベルトやエターナルローブがなく、エターナルメモリの真価を発揮できていない状態。作中ではろくに戦闘していない。 ブルーフレア 身長205cm。体重92kg。 パンチ力7t。キック力12t。ジャンプ力ひと跳び150m。100mを3秒で走る。 克己とエターナルメモリとの高い適合率によって、メモリの力を最大限に引き出した究極の姿。 胸・右腕・左腿・背中には合計25のマキシマムスロットが設けられたベルト・コンバットベルトが装着されており、エターナル以外のマキシマムドライブも発動できる。あらゆる攻撃を無効化する黒いマント・エターナルローブを纏っている。 エターナルエッジ エターナルの専用武器のナイフ。マキシマムスロット付き。蒼いエネルギー刃を飛ばす事もできる。 エターナルレクイエム T2以前の全てのガイアメモリを永久停止させる技。エネルギーを足先に集中させ、Eの字を描いた跳び回し蹴りを叩き込み、メモリブレイクする事もできる。 コークスクリューパンチ T2ユニコーンメモリのマキシマムドライブ。右拳に螺旋状のオーラを纏ったパンチ。 転送能力 T2ゾーンメモリのマキシマムドライブ。全てのT2ガイアメモリを手元の転送させ、マキシマムスロットにはめ込ませた。遠くにあるメモリや知覚していないメモリは集められない模様。 ブルーフレア最強形態 T2ゾーンメモリの力でマキシマムスロットにAtoZのガイアメモリを装填した姿。 緑色のオーラ・エターナルウェーブを纏い、複眼が常に黄色く発光している。 エクスビッカーで増幅されたエターナルウェーブを全て吸収し、自らの体を触媒としたエターナルウェーブを散布するネクロオーバーの製造マシンとなる。 ブラッディヘルブレイド AtoZの全T2ガイアメモリを使ったマキシマムドライブ。エターナルウェーブをエターナルエッジの刀身に集束して敵を一刀両断する。 ネバーエンディングヘル AtoZの全T2ガイアメモリを使ったマキシマムドライブ。エターナルウェーブを集束して巨大な緑色の破壊光球として放ち、敵を粉砕する。 仮面ライダースカル 本編での主な変身者は鳴海壮吉、ソウキチ。 身長205cm。体重110kg。 パンチ力2t。キック力6.5t。ジャンプ力ひと跳び45m。100mを6.3秒で走る。 クリスタル 戦う決意を固められず、心に迷いが生じている時のスカルの形態。真の力が発揮できず、頭部にSマークの亀裂が入っていない。 スカルマグナムはこの時から装備されているが、能力はドーパントにも劣る。 仮面ライダージョーカー 本編での主な変身者は左翔太郎。 身長195cm。体重85kg。 パンチ力1.25t。キック力3t。ジャンプ力ひと跳び30m。100mを6.2秒で走る。 仮面ライダーサイクロン 本編での主な変身者は左翔太郎?。 ロストドライバーとサイクロンメモリで変身する事が出来る。 高速での格闘戦が得意。サイクロンメモリの真の力を発揮する事ができるため、風を吸収しエネルギーに変える能力は、サイクロンジョーカー等の各フォームよりも強い。 戦闘時にパワーダウンを起こしても風を吸収する事で回復する事ができるほか、風を操る事で空中で姿勢制御する事ができる。 小説『Zを継ぐ者』と『超クライマックスヒーローズ』に登場。 手刀 マキシマムドライブ。右手に風のエネルギーを溜めて敵に叩き付ける。
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【現在の線引き】 まだ確定していません。 基本的にスレ住人の感覚で決められています。 人型→大抵おk。 ただし、テッカマンエビルのような奴は不可。 機械のような生物のような→明確に「ロボット」という設定があれば可(武者ウイングゼロ)。 見た目が機械っぽくても明確な設定が無かったら不可(ボム兵)。 車など→作中「ロボット」と言われていればおk(EZAKI Z1)。 逆に、ただ単に自律行動ができる、というだけでは認められません(HsAFH-11)。 【これまでの議論】 取りあえず先にロボットの線引きしようぜ ├─みんなスパロボ最強がやりたいんだろ?スパロボに出てる奴、出れそうな奴ならいいと。 │ ただそれをどうやって定義するか。 │ └─テッカマンとかロボじゃないのに出てるよね ├─もうスパロボ参戦作品限定にすれば? │ └─それだと寂しい └─搭乗型と戦艦型と自律型はありだろう 2スレ目 607 名前: 格無しさん [sage] 投稿日: 2009/05/25(月) 22 53 28 参戦ルールちょっと考えてみたんだが、特殊な例を挙げてみる。 a・人間の記憶や人格をコピーしたロボット(例:エイトマン、キャシャーン) b・ロボットの姿をした機械生命体(例:トランスフォーマー、ゾイド) c・自我のない自律行動ロボット(例:モビルドール、00のオートマトン) d・重パワードスーツ(例:ぬえパワードスーツ、ボン太くん) e・生の脳を持つサイボーグ(例:009、獅子王凱) f・クローン人間(例:ストームトルーパー) g・動くための機構がないのに動くゴーレムなど(例:ハガレンのアル、大魔神) h・自律行動可能な車型などの非変形ロボット(例:ナイト2000、無人戦闘機など) i・合成された細胞でできた有機アンドロイド(例:イノベイド、ブギーポップシリーズの合成人間、ホムンクルス) j・軽装型パワードスーツ(例:宇宙刑事、一部の仮面ライダー) k・生の脳を部品として使っているが、脳とは別の自我がある(例:ハカイダー) l・脳を機械化した体は生身の人間(サイボーグとは逆) 重パワードスーツは「手持ち武器などの付属品を取り払った状態で体積が装着した人間の倍以上あること」を基準にすればいいと思う。 私見だがaからdは特に問題なし、efgは不可、h以降は要議論だと思う。 hを不可とするならロボットの基準を多関節の腕か足を持つものと定義できる。MAビグロやビクザムは可、エルメスは腕も足もないから不可という感じ。 他に微妙な例があったら追加頼む。 610 名前: 格無しさん [sage] 投稿日: 2009/05/25(月) 23 29 12 自然発生の無機(含む金属)生命体(野生のゾイド、メタルスライム) 作成された無機(含む金属)生命体(レディ、ゼロ(ともにコブラ)) 忍法や魔法や超能力で変身したロボット 対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースって愛に入るのか? 611 名前: 格無しさん [sage] 投稿日: 2009/05/25(月) 23 42 30 610 お前が長門有希LOVEなことはよくわかった 615 名前: 格無しさん [sage] 投稿日: 2009/05/26(火) 08 05 11 607 Gijlは不可だと思う 619 名前: 格無しさん [sage] 投稿日: 2009/05/26(火) 21 01 42 俺の私見だが 607 a~cは可 dは不可(突き詰めればガンダムもスーツだぞ!なんて屁理屈は無視) eは微妙なところだが、俺は不可だと思う fは不可 gは「ロボット」と開発者なり技術者なりに言われてなければ不可(魔法力で動くロボとかあるかもしれない) hは可、車型ロボット刑事のEZAKIが既に参戦してるし iはなんか生物っぽいし不可 jは不可 kは別の自我が人工知能だったらおkだと思う lは微妙だが…不可かな? 610は全部可